ビジネスにも活かせる風水学

vol.2 風水の歴史

風水という名前の由来

黄帝 (BC2698年~2598年)

風水は約4000年の歴史を持っています。中国歴代の皇帝たちは、開戦や結婚、葬儀の日時など幅広い儀式に風水を利用してきました。

風水を歴史上、初めて使用したのが中国の伝説上の帝王、黄帝(こうてい、BC2698年~2598年)だと言われています。

当時、蚩尤(しゆ)という部族の首長が黄帝の領土を横領すべく暴動を繰り返し、領民は怯えていました。

黄帝の軍は暴動を鎮めるために戦いましたが、蚩尤が超能力で作り出した濃霧に惑わされて不利な戦況に陥りました。すると突然、 天女が現れて黄帝に羅盤(方角を測るために風水師が使用する道具)の原型を授けました。

黄帝軍は授けられた羅盤を指南車(方角を示す古代中国の車)に取り付けて無事、方角を見出して勝利を収めました。指南車は日本でも斉明天皇4年(658年)に製作された記録があります。

黄帝の時代から風水は富、権力、平安、至福、そして健康を維持するバロメーターの役割を果たしてきましたが、辛亥革命(1911年)以降、古い慣習、風習、伝統は次第に新しい革新的な物を取り入れようとする風潮に圧されていきました。

特に、文化大革命(1966年~76年)の際に大きな被害を被り、著名な風水師たちは迫害を逃れるために中国を離れて世界中に逃げて行きました。それ以降の長い歳月、中国では風水という言葉自体、余り耳にすることはなくなりました。

2000年頃になって海外で活躍していた華僑たちが本国である中国に戻る際に風水師たちを連れて行き、風水鑑定を依頼したのが中国での風水復興の始まりと言われています。

寄稿者プロフィール
  • 鶴田 雅子 プロフィール写真
  • ビジネスコンサルティング会社
    SSF CONSULTATION LTD代表
    鶴田 雅子

    1989年、英国のレイブンズボーン大学留学中に、世界的に有名な風水大師葉清海氏から風水師としての才能を認められ、最初で最後の日本人内弟子として彼が89歳で他界するまでの約30年間、風水を学んだ。チュラロンコーン大学教育学部高等教育課で博士号を取得後、風水を中心に取り入れたビジネスコンサルティング会社SSF CONSULTATION LTDをタイ、バンコクに2009年に設立して現在に至る。タイの他、アメリカ、インド、インドネシア、英国、カンボジア、シンガポール、台湾、中国、ベトナム、香港、マレーシア、ミャンマー、日本などへも仕事で出向いている。
    E-mail:sai@ssfconsultation.com
    URL:http://www.ssfconsultation.com

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