中野陽介コラム

37【可動経済】「可動式ソーセージ屋」(タイ/バンコク)

旅する芸術家が綴る世界で出会ったしばられない働き方 世界の路上ワーカー

バイクにドッキングされた可動式のソーセージ屋。美味しそうな香りとジュージューと鳴る音に吸い寄せられるようにして、次々とお客さんが買っていく。バイクに設置された荷台には、プロパンガスやバッテリーなど必要な物すべてが収納されている。

週6日出勤。営業時間帯は15時~24時で、売り切れ次第終了する。

1日の平均売上は5,000バーツ(約15,000円)ほど。30キロ分の肉や材料費として3,000(約9,000円)バーツかかるため、純利益は2,000バーツ(約6,000円)ほどになる。この仕事以外にも化粧品の代理販売もしている。

「お金よりも大切なものは?」「家族よ」「神やなにかを信じている?」「ブッダよ」と笑顔で答えてくれた。

その場で焼きたてを食べられる。忙しそうだったが、楽しそうに元気な声で営業していた

その場で焼きたてを食べられる。忙しそうだったが、楽しそうに元気な声で営業していた

ソーセージを購入した。焼きたてのソーセージの肉には生姜が効いていて、絶妙に美味しい。ビールのつまみとしても最高に合いそうだ。

キャベツと生姜も一緒に添えてくれた。これがまたソーセージと最高に合うので、あっという間に食べ終えてしまった。

寄稿者プロフィール
  • 中野陽介 プロフィール写真
  • 中野陽介

    1987年福岡生まれ。19歳で渡米し、Los Angeles CityCollege卒業。23歳の時、岡本太郎著「今日の芸術」を読んで衝撃を受ける。24歳で渡タイ、バンコクでサラリーマンと芸術家の二足のワラジ生活を3年間送る。28歳から1年間で22ヵ国を巡る世界一周旅を敢行。旅先で路上ワーカーたちの出会いに感銘を受け、「路上ワークの幸福論」を出版。同書はKinokuniya:Bangkok店&EmQuartier店でも発売中。

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