アジアの風水②

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アジアの風水②
前回に引き続き、アジア各国における風水にまつわるエピソードを紹介します。
中国
中国が明の時代(1368年~1644年)にあった1420年、紫禁城は完璧な風水に基づいて造られました。後に清の時代(1644年~1912年)になっても、歴代の皇帝達は紫禁城に住み続け、そこで政治を執り行っていました。
また、胡錦濤前国家主席の先祖は中国国内を歩き回り、最良の風水の地として安徽省黄山の麓にある龍川という地に一族の街を作りました。龍川という村に住む人は、ほとんどの人が「胡」という姓を名乗っています。
この胡一族が未来に亘って繁栄し続けるようにと、人工の川を作りました。また、龍川村が船の形をしているので、財を築き、蓄えられるように、「丁」という姓の3家族を入れました。
香港
1985年に完成した高さ178.8メートルの香港上海銀行(HSBC)の香港本店ビルも風水に基づいて建設されました。
風水の良い気を保つために、本店前の土地を購入して国に寄付し、公園として使用。建物は建設しないという規約を国と結びました。それが今の皇后像広場です。
その後1990年になって、香港本店ビルの隣に高さ367.4メートルの中国銀行タワーが建設されました。
上から見えると三角形のような形をした中国銀行タワーの角が向けられた先が、香港上海銀行の香港本店ビルでした。これは風水上悪い意味を持つため、香港上海銀行も香港本店ビルの上部に大砲の形をした窓拭き用ゴンドラを中国銀行に向けて設置しました。悪い気を打ち返す意味があるとされています。
中国銀行と香港上海銀行の風水対決は、“風水戦争”と呼ばれるほど有名になりました。
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ビジネスコンサルティング会社
SSF CONSULTATION LTD代表
鶴田 雅子1989年、英国のレイブンズボーン大学留学中に、世界的に有名な風水大師葉清海氏から風水師としての才能を認められ、最初で最後の日本人内弟子として彼が89歳で他界するまでの約30年間、風水を学んだ。チュラロンコーン大学教育学部高等教育課で博士号を取得後、風水を中心に取り入れたビジネスコンサルティング会社SSF CONSULTATION LTDをタイ、バンコクに2009年に設立して現在に至る。タイの他、アメリカ、インド、インドネシア、英国、カンボジア、シンガポール、台湾、中国、ベトナム、香港、マレーシア、ミャンマー、日本などへも仕事で出向いている。
E-mail:sai@ssfconsultation.com
URL:http://www.ssfconsultation.com
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