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タイ・ASEANの今がわかるビジネス経済情報誌アレイズ

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JCBがASEANで進める新たな事業展開、マレーシアのフィンテック企業と資本業務提携

ASEAN営業部部長 片野裕之氏

1961年創立のJCBは、JCBカードを通じて日本にクレジットカードという新しい決済方法を導入したパイオニア。

海外展開も行い、現在JCBカードはアジア地域を中心に、14,000万人以上の会員が利用。国際カードブランドを運営する日本で唯一の企業として、世界を舞台に様々な事業を展開している。特にASEANは近年、JCBが注力する地域の一つ。

直近では、マレーシアのフィンテック企業Soft Spaceとの資本業務提携を発表した。ASEANにおける事業展望を聞いた。

シンガポールにASEAN事業創造部を発足

ASEAN営業部部長の片野裕之氏

ASEANにおけるビジネス展開について、ASEAN営業部部長の片野裕之氏は「ASEANは人口、経済ともに成長しており、ポテンシャルの高いマーケットです。決済という観点においても銀行口座、クレジットカードを保有している人がまだ少なく、ビジネス機会として成長余力があります。加えて、ASEANの人々は日本に対してポジティブな考えを持っており、日本企業である私共JCBが価値を提供することができます」と語る。

JCBはカード会員の拡大だけでなく、ASEANにおける新たな事業創出に力を入れている。2021年6月、シンガポール現地法人の傘下にASEAN事業創造部を設置。日系企業を含む現地企業との協業を通じた決済サービスの拡充や、スタートアップ企業との戦略的提携による既存のカード決済事業の枠組みを超えたサービスの開発、新たなビジネスの創出等に取り組んでいる。同部署には日本から2人の駐在員を新たに派遣するという本腰の入れようだ。

片野氏は「これまで日本企業、日本ブランドであるという強みを生かして、会員・加盟店を共に伸ばしてきましたが、それだけでは限界もあり、新規ビジネスを立ち上げる必要性を感じていました。例えば外部パートナーとの連携、スタートアップへの出資などが考えられますが、既存の組織に新たなミッションとして動いてもらうのは難しい部分もあるため、自由に動き、新しい発想で考えられるようにという狙いで新しい部署を立ち上げました」と狙いを話す。

その取り組みの成果の一つと言えるのが、冒頭に紹介したマレーシアのSoft Spaceとの資本業務提携だ。2012年創業のSoft Spaceは、2018年にはイギリスのファイナンシャルタイムズ紙が選定するアジア太平洋地域の高成長企業1,000のうち66位に位置付けられるなど、現地で注目のフィンテック企業。同社が生み出した金融業界の複雑な構造を簡素化するソリューションは10ヵ国、30以上の金融機関で導入されている。

JCBとは2020年からスマートフォンを非接触決済端末として利用する「Tap on Mobile」のPoC(概念実証)も行ってきた。

ソリューション活用で新たな価値を創造

ASEAN営業部部長の片野裕之氏

今回、JCBSoft Space500USドルを出資するとともに、マレーシアにおけるJCBカード発行及び加盟店獲得業務に関するライセンスを付与した。

「資本業務提携によって、短期的にはSoft Spaceが提供しているTap on Mobile端末を活用することで、JCBの既存のクレジットカード事業との連携ができます。中長期的には、Soft Spaceが持つテクノロジーをJCBのビジネスと掛け合わせ、JCBの顧客である銀行やカード会員に対して新しい価値とソリューションを提供できるようになると考えています。特にスマートフォンを活用したマーケティングソリューションのような、新しいサービスが提供できるようになると評価しています」(片野氏)。

ASEANには銀行口座の保有率やクレジットカードの普及率が低い一方で、スマートフォンは普及している国が多い。スマートフォンを使った配車サービスやフードデリバリーも浸透している。

「まずはマレーシアのマーケットシェアを広げていきたいですが、次はインドネシア、ベトナム、フィリピン、タイなど他の国でもビジネスを拡大していきたいです。まだまだ現金決済中心の国に関しては、JCBSoft Spaceとの取り組みを通じて、国としてのキャッシュレスに貢献し、消費者の決済活動をより便利なものにすることができれば幸いです。また、JCBの既存顧客にさらなるメリットを提供し、JCBの事業拡大を行っていくためにも、Soft Spaceのソリューションを活用していきたいと考えています」(片野氏)。

JCBは1981年に本格的な海外展開を開始して以降、世界中でJCBカード加盟店ネットワークを展開するとともに、国内外のパートナーとJCBカードの発行を拡大してきた。当初は国内カード会員が海外渡航した際の利用環境整備が主目的だったが、今では海外のカード会員数が増加して3,200万人を突破している(2020年9月時点)。

片野氏は「JCBASEANにおいてまだまだチャレンジャーの立場です。様々な仮説を立て、トライし、検証するというPDCAを加速させ、Soft Spaceとの取り組みを深めるだけでなく、他のパートナー企業やスタートアップとの提携にも力を入れていきます。それら外部企業との連携によって、JCBとしての足元のクレジットカード事業拡大と、中長期的には新規ビジネス創造のための戦略を進めていきます」と話す。

テクノロジーの進化によって決済分野は大きな変化が予想される。JCBは日本初唯一の国際カードブランドとしてASEANにおいて新たな未来を切り開く。

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