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みずほ銀行メコン5課コラム

小売・流通業の資金管理事例 – ベトナム編

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    みずほ銀行バンコック支店メコン5課が発行する企業向け会報誌 『Mekong 5 Journal』よりメコン川周辺国の最新情報を一部抜粋して紹介

    小売・流通業の資金管理事例 – ベトナム編

    大木 めぐみ|ホーチミン支店 日系営業第三課

    安価で優秀な労働力が強みとされ、労働集約型製造業の進出先として挙げられることが多かったベトナムですが、近年は1人あたりGDPも3000米ドル水準まで到達しており、主な大都市では中間層が増加して消費市場としても注目を集めています。

    これを背景に、日系小売流通業のベトナムへの進出も旺盛です。街でも数年前より日系企業の小売店を見かけることが多くなりました。今回は小売・流通業の皆さまが直面する問題を想定し、Q&A形式でいくつかご紹介していきたいと思います。

    Q.現金を銀行に持っていく時に不安を感じるのですがどうしたら良いですか?

    ベトナムでもキャッシュレス決済が急速に普及しています。政府もキャッシュレス決済を奨励しており、クレジットカードのみならずモバイル決済サービス等を利用されたことがある方も多いのではないでしょうか。

    一方で店舗では現金の取り扱いは避けて通れない道でもありますが、売上金を現金の状態で店舗近隣の銀行へ持ち込む業務はセキュリティ面も気になるところです。  そこで、現金移動時のリスク低減と業務効率化を可能にする「売上金回収サービス」があります。図表1にて仕組みをご紹介します。

    現金回収サービスの仕組み

    提携銀行の担当者がセキュリティ担当者と一緒に複数名にて店舗へ伺い売上金を回収、その後提携銀行を通じて貴社指定の銀行口座への入金まで一貫したサービスを行うものです。

    利用企業と提携銀行が双方事前に現金受け渡しの権限者を設定し書面にて内容を確認後、現金受け渡しの手続きを行います。本サービスでは、日次で集計データのレポートをお届けすることもできますので、ステートメントや各取引明細と併せてタイムリーな実態把握が可能です。

    Q.店舗数の増加に伴い、各店舗や支店毎の売上把握に掛かる事務手間が増えて困っています。入金の管理を簡素化する仕組みはありますか?

    一つの口座に対しいくつかの仮想口座番号を付与するサービスとして、「バーチャルアカウント」があります。例えば、店舗毎に仮想口座番号を振り分けることで振込元(入金情報)の可視化ができ、各店舗の売上金管理の効率化へ繋がります(図表2)。

    バーチャルアカウント(仮想口座)の仕組み

    最終的な資金の入金は実態口座となりますが、本サービスではその前段階でバーチャルアカウントを経由させます。各バーチャルアカウントの取引明細はインターネットバンキングシステム上や登録先へメール配信するレポートでも確認が可能なので、リアルタイムで情報把握ができる点もポイントです。

    情報の特定や精度を高めるため、事前にバーチャルアカウントへ利用企業独自の各識別情報を付与する等、カスタマイズもできる仕組みになっています。

    Q.店舗ごとに口座を保有しており、口座の一括管理を検討しています。良い方法があれば教えてください。

    資金の一括管理システムである「キャッシュプーリング」を導入し、管理面を強化するサービスがあります。今般ガバナンス強化の観点から導入を検討する企業様も増加しています。

    キャッシュプーリングとは、例えば店舗ごとの専用口座をサブ口座、それらの口座を包括的に管理する代表口座をマスター口座とし、サブ口座からマスター口座へ資金の吸い上げを自動的に行うもので、都度のご依頼は不要となります。金額の指定やサブ口座の残高をゼロにする方法があり、実行時間の設定も可能です(図表3)。

    キャッシュプーリングサービス概要

    資金融通を効率的にし事務・管理手間の削減が見込めるだけでなく、入金口座、支払口座の使い分けを希望する企業にもご利用いただいています。

    おわりに

    今回ご紹介したサービスのみならず汎用性のあるその他商品と組み合わせることで多様な仕組みづくりが実現できます。

    冒頭で述べたようにベトナムでは消費市場をターゲットとした企業進出が今後ますます加速していくものと考えられています。

    安全かつ円滑な店舗運営に向けては、資金管理方法も一つの重要な要素となり、さらには進出国の実態に沿った形での管理・運営が求められます。

     


    月間USD市場推移 Monthly Market

    3月の為替相場動向

    30バーツ半ばで取引開始。米金利の上昇を受けてドルバーツが約4ヵ月ぶり水準まで上昇していたため、上昇分を一部吐き出すように月初は30.20台へ下落。その後は米FRBのパウエル議長が現行の金融政策を適切と評したことが米長期金利の上昇に繋がり、30バーツ後半へ。11日には米金利の上昇が一服し一時30バーツ半ばへ下落したが、米長期金利の上昇再開に加え、トルコ中銀総裁がエルドアン大統領により突如解任されたためセンチメント(市場心理)が悪化し30.90台をつけた。

    下旬はウイグル自治区の人権侵害問題を巡る問題で欧米と中国の対立が報じられ、31バーツ超えを試す展開が続き、25日に31バーツを明確に抜けると31.10台を中心とした推移へ。ロックダウンが長引く欧州との対比で米経済の回復期待が高まる中、ドル高基調となっており、29日も年初来高値圏での推移が続いている。

    4月の為替相場動向

    ワクチン接種の遅延やロックダウンの長期化に伴い対ドルでのユーロ安が続いている他、ドル円でも米長期金利との相関から円安に傾いていて、主要通貨に対するドル高がバーツにも影響するだろう。2020年のドルバーツ高値と安値から考えるに、現在はバーツ安トレンド入りを示しつつある水準。今暫くは上方向をメインとした推移が続くが、センチメントの改善が続けば上値が重くなるか。


    3月の為替相場動向

    23,020近辺でオープンした相場は米ドル金利の上昇によりUSD買い圧力が強まったことで、ややUSD高VND安方向に推移。市中銀行は中銀介入時に中銀へ売却した6ヵ月先物のUSDVNDについて1回限りのキャンセルが認められているが、USD相場の上昇により市中銀行の先物為替キャンセル(USD買い戻し)も発生している模様で、USDVND相場の押し上げ要因となった。結局は23,100近辺までUSD高VND安が進行し、同レベルでクローズとなった。

    4月の為替相場動向

    23,100近辺での揉み合いを予想する。USD金利上昇により幅広い通貨に対してUSD高が進行しているため、USD高VND安圧力は継続する見込み。しかしながら、FRBが緩和スタンスを維持している状況下、短期的な米金利上昇にも限度があることに加え、ベトナムの貿易黒字や投資フロー流入を背景とするUSD安VND高圧力も継続していることから、USDVND相場は小動きの展開となりそうだ。


    みずほ銀行バンコック支店メコン5課

    E-Mail : mekong5@mizuho-cb.com

    98 Sathorn Square Office Tower 32nd-35th Floor, North Sathorn Road, Silom, Bangrak, Bangkok 10500 Thailand

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