ビジネス・経済 2019.08月号

「貴重なタイ財界ネットワークを生かして日系企業を支援」

ASEAN地域で活躍する企業を紹介
山田コンサルティング&スパイア(タイランド)


近藤 道輝●こんどう みちてる

学生時代から海外志向が強く、高校、大学在学中に米国、シンガポールに留学した近藤氏。慶応大学卒業後にタイに渡り、日系の総合物流大手企業に就職した。「少数の財閥がタイの経済界の隅々(不動産、小売から通信、観光まで)まで牛耳っており、他企業との規模の格差の大きさを在職中に知り、愕然としました」と当時を振り返る。

タイには財閥・上場企業オーナーの子息やエリートが多く集まるビジネススクールがあると耳にした近藤氏は1年後、国立チュラロンコン大学サシン経営大学院の門を叩いた。MBA(経営学修士)取得を目指す中、環境衛生問題解決のため、汚水処理に関する特許技術を使用した新規事業立ち上げに取り組む。資金調達のため、新規事業計画を競う大会に級友と参加し、見事に優勝。その結果、世界から選ばれた42チームの一つとして、米ライス大学で行われた大会に招待された。総合優勝は逃したものの、エレベーターピッチ部門では意表を突くプレゼンで優勝し、米ビジネスメディア「Forbes」でも紹介される。

卒業後に企業の事業戦略策定、海外展開、M&A等をサポートする経営コンサルティングファームの山田コンサルティンググループに入社。2016年に設立された現地法人山田コンサルティング&スパイア(タイランド)のシニアコンサルタントとして、現在活躍している。同社の事業の柱は、日本企業の進出・事業拡大の支援、改善・トラブル対策・存続見極めのコンサルティング。タイだけでなく、ミャンマーとラオスでの事業開発・展開などでも日系企業の支援を行う。

クライアントからの相談内容は様々だが、事業戦略的な面では、「タイ市場に関する十分な情報がなく、どのパートナー(サプライヤー、販売チャネルなど)と組むべきか、ターゲット顧客は誰にすべきか、ターゲット顧客への適切なリーチ方法は何か、などの点について悩まれている方が多い」とのこと。近藤氏はこれらの課題解決のため「サシン人脈などを駆使して、業界キーパーソンへのインタビュー等を行い業界構造、顧客特性などを把握し、マーケット攻略のための戦略策定を支援しています」とキリっとした表情を浮かべる。 一方、会社内部に関する問題では、「自社の給与水準、昇給率、離職率などが適切なのか分からない」、「社内で横領など不正行為が行われているが、どう対処すべきか」というような相談も多いという。

不正行為への対応方法としては、「犯人捜しと処罰ではなく、現状を分析し、不正が起きる3要因(機会・動機・正当化)に対する対策を徹底的に行うことが重要」と説明する。今後は「現地ネットワークを強化し、日本企業と市場・パートナーとの適切な組合せを実現し、日本企業の優れた製品・サービスをメコン地域で普及させたい」と抱負を語る。

公私ともに充実した生活

健康に人一倍気を遣う近藤氏の趣味は、筋力トレーニングで、「150キロのベンチプレスを上げることを目標に、毎日ジムに通っています」。最近、気になっているのがイスラエルで考案された格闘技「クラブマガ」で、世界最強といわれる同国の保安部隊が採用している。ゴルフにも挑戦しており、「先日、サシン同窓会の大会に出ましたが、他のプレイヤーの足を引っ張ってしまいました」と持ち前の負けん気とチャレンジ精神で次回に挽回を誓う。食事はできるだけ自炊を心がけており、「帰宅の途中で買ったオーガニックの野菜カレーを料理しています。いつでもお婿にいける準備はできています」とユーモアを忘れない。

YAMADA Consulting & Spire (Thailand) Co., Ltd.

689 Bhiraj Tower at EmQuartier, Level 35, Unit 3502 Sukhumvit Road (Soi 35), Klongton Nuea, Vadhana, Bangkok 10110

TEL:+66-2-261-3395 (3396, 3397)
E-mail:kondoumi@yamada-cg.co.jp

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