日本人会計士が語る、在タイ日系企業の「会計のあるべき姿」①

自社経理が会計の経営活用への第一歩

「自社経理のメリットとして、まず正確かつタイムリーな記帳の実現があります。自社経理であれば、記帳代行と比べ、コミュニケーションミスを大幅に削減でき、さらに、社内調査によりミスの原因改善が簡単に行えます。また、記帳代行では翌月にまとめて記帳を行うため、どうしても数値の把握が遅れてしまいますが、自社経理であれば日々の取引をその都度記帳できますので、翌月すぐに会計数値を把握することができ、スピーディな経営判断が可能です。

2点目のメリットとして、自社の戦略にフィットする会計数値の準備が可能になります。経営判断のためにどのような情報を用意すべきかは、業種や戦略、状況により大きく異なります。例えば、売上高および原価はターゲットとするセグメント、つまり、戦略の判断を行う単位ごとに数字を把握する必要があります。この区分けは当然会社ごとに異なります。しかしながら、記帳代行では、そこまでの区分けのアレンジは対応できません。それは、記帳代行のモデルがさまざまな会社の記帳を標準化して効率的に行うことで、低コストを維持するものであるためです。その点、自社経理であれば、自社の戦略に沿った会計情報をオーダーメードで作成可能です」。

自社経理への切替え方法

しかし、切替えるといっても方法が分からない方も多い。そこでBBSタイランドが提供するのが『自社経理切替えサービス』だ。BBSの経理スタッフが各企業を訪問し、経理業務を社内で行いながら、現状の業務とすり合わせる形で社内経理の仕組みを構築する。仕組みができた後は、経理人材の面接立会、採用後の業務引き継ぎを行い、自社経理体制を整える。

西川氏は次のように熱く語る。「多くの企業様では日本人経理がおらず、非常に苦労をなされていると思います。そういった企業様を支援することが私どもの使命だと思っています。我々BBSを日本から来た経理人員だと思って活用してほしいです」。
次回(6月号)では、次のステージである「②社内不正などの自社経理によるデメリットの克服」についてお伝えします。
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お問い合わせ:TEL:099-009-5301(西川)
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