導入事例 クラウドERP/会計システム+日タイ会計士によるサポートで経営数字の見える化と10日の決算早期化を実現


KOTOBUKI TEC (THAILAND) CO., LTD.
Senior Advisor
山村 康隆 様
<事業内容>金型設計・製作、精密プレス部品製造、二次加工、アッセンブリー、金型工具設計・製作

経理業務の適正化、業務効率化を目指して

弊社は2002年にタイへ進出した製造企業です。本社である寿精密と同様に、現地工場においても金型設計・製作からプレス量産、組立まで一貫した体制で事業を展開しています。
“会社を挙げて収益体質の強化を進める” 経営理念に基づき、タイ法人でも設立当初から、本社の経理担当者が駐在しながら会計業務に当たってきました。しかしながら、当然タイの税制は日本のそれとは仕組みも言語も異なります。それゆえ、日本人とタイ人経理担当者との間で意思疎通できない事項が多く存在しており、たとえ通訳者を介しても、(通訳者に)会計知識がないためうまくいかず、本社からの監査時に十分な説明ができないといった問題点を抱えていました。
それだけでなく、決算業務を会計事務所に任せていたため、月次決算はいつもギリギリ。また、使用していた経理システムのExpressは機能に限界があり、エクセルによる科目変換/振替作業など多くの工数を要していたことから、生産管理と会計を連結できる高機能なパッケージを導入することに。しかし今度は機能性の高さが仇となり、煩雑すぎて生産管理サイドだけの導入で3年の月日がかかっていました。システム会社からのサポートがなかったことも拍車をかけ、このパッケージを現行の人員でメンテナンスし、活用するのは不可能という判断に至ります。

作業コストの大幅カットで決算早期化に成功

そんな折、かねてから利用していた現地の日系会計事務所が閉業されることになり、新しい会計事務所を探していたタイミングで出会ったのがBBS(Thailand)さんでした。BBS(Thailand)さんの会計クラウドサービス「経理パートナーサービス(以下APS(Accounting Partner Ser-vice)」は設計がシンプルで、操作も簡単、日本人公認会計士が常駐で提供する月次コンサルティングと、このAPSへの切り替えで、弊社が抱えていた経理業務上の課題解決が見込めました。Managing Directorの潟野が本社と導入途中だったシステム会社さんを説得し導入へ漕ぎ着けましたが、もしAPSに切り替えできていなければ、今頃事態はさらに泥沼化していたことでしょう。
2016年7月にBBS(Thailand)さんとお会いして、9月にAPSを導入、その翌10月の決算では、作業時間を大幅短縮し、更に翌3月の年次決算では10日の決算早期化に成功しました。

会計業務の内製化を加速、本社ともクラウドで情報共有

これを機に、日本人にしかできない作業になってしまっていた科目変換/振替を整理し、エクセル処理していた部門別の損益計算も入力するだけで自動的に出せるよう、システムを設定し、月別・部門別BS・PL作成を含む月次決算を自社内で完結できる仕組みを整えました。月次・年次決算数値確定の内製化は、決算の早期化だけでなく、経営分析に注力できる体制の構築を意味します。また、今回のAPS導入による経理業務効率化によって、従来本社に依頼していた決算原価計算業務の内製化も実現できましたし、タイ人経理担当者においては、税務申告書の内製化も実現することが出来ました。
まずは一般会計処理でAPSを使用していますが、今後は販売管理・購買管理・在庫管理・固定資産管理モジュールの適用や、生産管理システムとの連携・人件費管理システムとの連携もしていく予定です。これらのモジュールを追加しても、月額利用料が変わらない点もAPSのありがたい点ですね。
私は今月で日本へ帰任となるので、後任者に引き継ぎをしているところです。日本に戻ってからも、APSのIDを使えばクラウドを通じてタイ法人のシステムにアクセスし、リアルタイムで会計情報が入手できますから、本社からの連結決算・子会社管理・内部統制も進みそうです。

日タイ会計士、専門通訳による手厚いサポートに満足

会計システムはもちろん、充実したコンサルティングサポートが、BBS(Thailand)さんに依頼して良かったと思える一番の点です。システムの導入から月次決算の早期化がスピーディに実現できたのは、常駐の日本人公認会計士の方のサポートがあったから。問題発生時も迅速に対応してもらえますし、日本の監査法人との連携もおかげでスムーズになりました。
また、BBS(Thailand)さん所属の会計に精通した日タイ通訳者と、タイ人経理ご担当者が、来社のうえ弊社タイ人経理担当者の疑問点を一つ一つ解決。初めての月次決算時も、電話とメールでサポートしてもらえたおかげで、弊社が抱えていた問題点、疑問点を的確に抽出し、早期に解決することができました。滞っていた日本人とタイ人間のコミュニケーションが潤滑になり、社員のスキルアップにもつながったと感じています。
導入後はシステム関連のサポートに加え、会計業務自体のコンサルティングを月額利用料の中で受けています。システムの有効活用方法を助言いただき、本社報告資料・連結パッケージ作成が効率化しましたし、システム外での決算適正化・効率化のための助言を受けています。BOI会計監査といった内容についても、タイ国公認会計士の方に相談し、指導を受けています。

経営数字の見える化で、企業体質を改善

弊社グループでは、数字に関心を持つことを大切にしています。数字は嘘をつかないからです。
決算業務を会計事務所に依頼していた頃は、BSとPLがタイ語と英語で各部門の日本人責任者が数字の確認をするのは難しい状況でしたが、multibookに切り替えて言語問題が解消されたことにより、今後は、各部門の日本人責任者にも経営数値に対する理解を深めてもらえます。数字が見えるようになると、各部門の責任感や結果にも違いが表れてきます。
当初抱えていた会計業務上の課題はほぼ解決できましたが、本社からは売上明細やキャッシュフロー計算書の提出など、次々にリクエストが届きます。新たな課題についても、BBS(Thailand)さんと、二人三脚で対応策を考えていくつもりです。

インタビューは2017年4月現在のものです

BBS (THAILAND) CO., LTD.
TEL : 02-261-3339
URL : http://www.bbs-thai.com
E-MAIL : info_th@bbs.co.jp
689 Bhiraj Tower at EmQuartier, 27th Fl., Rm. 2701 Sukhumvit Rd., North Khlongtan, Wattana, Bangkok

gototop