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Book Review 社長が紹介する、一冊 チュラロンコン大学サシン経営大学院日本センター所長 藤岡資正

fujioka

チュラロンコン大学サシン経営大学院日本センター所長 藤岡資正
英国オックスフォード大学サイード経営管理大学院博士課程修了(経営哲学博士)。
米国ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院客員研究員、名古屋商科大学院客員教授、上場日系企業数社のアドバイザーを兼任。姫路市観光大使、タイ王国文化省芸術顧問。
Sasin Graduate Institute of Business Administration of Chulalongkon University
Sasa Patasala Building, Soi Chula 12, Phathai Road, Pthumwan,
Bangkok 10330

アジア地域有数のビジネススクール教員がタイで活躍する日系企業トップに聞いた、地域戦略とは
『タイの経営、日本の経営 企業トップが語る新興国ビジネスの要諦』藤岡資正著 カナリアコミュニケ-ションズ 510B

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『陸のアセアン』の中心に位置し、中所得国への仲間入りを果たしたタイは、日本企業にとってこれまでの生産拠点としての役割の重要性に加え、消費市場としての魅力が高まっている。こうした変化の中で、本書はアジアで活躍する(あるいはこれから赴任する)ビジネスパーソンがふと立ち止まり、自らの置かれている立場や状況を俯瞰し、整理することでアジアの時代の日本企業の進むべき方向性を考察していく際の一助になることを目的に企画された。
ビジネス情報を発信するNNAと共同で進めてきた、タイで活躍する企業経営者へのインタビュー内容をベースに構成されており、経験に裏打ちされたトップの言葉の重みや情熱をありのままに伝えている。
著者の藤岡資正氏は「学術書とは異なり、タイを基点とするアセアン地域、特にメコン経済圏でのビジネス展開の在り方や、日系企業にとって最大の関心事の一つである人材マネジメントなどについて熱く語っていただきました」と話す。
「日系企業以外の経営者には、日本企業へのメッセージをお願いしました。タイに限らず、新興アジアで事業を展開していく際に取り組む課題として、興味深い(日本人としては耳が痛い)言葉が投げかけられています。こうした言葉を謙虚に受け止めながら、いま一度、日本的経営の普遍性をアジアから見つめ直す姿勢が大切ではないでしょうか。新興アジアの成長を日本国内に還流させ、日本を元気づけていくために何ができるのかを、皆さんと共に考えていきたいと思います」。

 

kinokuniya

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