Book Review 社長が紹介する、一冊　FT Communications (Thailand) Co., Ltd. 清水直也

『海賊とよばれた男』（上・下巻）　百田 尚樹著　講談社文庫 399B

世界を相手に闘った日本人伝説の企業家に学ぶ

出光興産の創業者、出光佐三をモデルに描いた長編ドキュメンタリー小説。2013年本屋大賞を受賞、今年７月に売り出された文庫本の発行部数は上下巻合わせ計142万部を突破し記録的ヒット作だ。敗戦直後の苦境に立たされながらも、世界を敵に果敢に挑む主人公・国岡鐵造の人間的魅力と企業経営ストーリーは、同じ国民の血を引く日本人ビジネスパーソンにも深く刺さる。
エフティコミュニケーションズの清水社長も経営者仲間から評判を知り、一気に魅せられたという。
「昨年、グループで海外進出を検討していたタイミングで本書と出会い、試行錯誤しながら海外を舞台に挑む国岡に感銘を受けました。中でも国際カルテルを相手に勇気ある決断と行動をとった、日章丸事件のシーンは印象的でしたね。タイでの事業立ち上げに当り、勇気づけられた一冊です。当社で省エネ事業が伸びるきっかけとなった、日本でのＬＥＤ照明販売も、東日本大震災で運営していた岩手県のドコモショップが津波で流され現地に足を運んだ際に真っ暗な街を見たのがはじまりでした。暗く寒かった日本を明るくするため、導入コストが抑えられるレンタル形式で企業へ導入をスタートしていただき、結果50～80％の節電に繋げていただくことに成功しました。タイや周辺国でも急速な経済発展を背景にエネルギー消費量が上昇を続けており、エネルギーコストは今後高くなることはあっても、安くなることはありません。いかに技術でセーブしていくかを提案し、ASEANにおけるエコとオフィス商品のナンバー１セールスカンパニーを目指していきます。