Book Review

管理者が身につけるべき7つの能力『こんな幹部は辞表を書け』

Chulalongkorn University
本澤 雅彦
東京都生まれ、大学院博士課程終了後、公益法人に入社、その後、長くタイで衛星リモートセンシング利用研究プロジェクトに関わり、定年後に、JICAシニアボランティアとしてチュラロンコン大学理学部海洋科学科客員教授として海洋社会課題解決に取り組んでいる。タイ女性と結婚し、3児の父。趣味は、ゴルフで月4回のゴルフコンペでネットワーク、アンテナを広げる。ストレス解消は、カラオケで中森明菜、AKB48のヒット曲を熱唱。最近はタイ語でBNK48に挑戦中。
http://www.rbrg.sc.chula.ac.th/index.html
http://www.marine.sc.chula.ac.th/index.php


畠山芳雄著
日本能率協会マネジメントセンタ− 616B

他人には厳しいが、自分のこととなると途端に甘くなる管理者は、どこの職場にもいる。ただ、自分は幹部にふさわしいのだろうかと自問しても、上司の自分には誰も忠告をしてくれない。同書は自分自身を見つめなおしつつ、成長を手助けしてくれる7つの方法を実践的に解説する。

「バンコク伊勢丹に入居する紀伊国屋書店には、定期的に情報収集のために足を運びます」とタイに長期駐在する本澤氏は、その際にタイトルを見て気に入り、購入したという一冊。

特に、第二章にある「専門バカではこの反応力は身につかない!」を読んで、日本人やタイ人だけでなく、多国籍、さらに他業種の方々と国際的な場で容易に接点を持つことができる環境に置かれたため、この連鎖反応力を身につけることができたと振り返る。

例えば、本澤氏が現在、取り組んでいる海洋のごみ問題。「『監視・予測』の課題解決の過程で、『回収』、『処分』、『リサイクル』といった各案件で新規技術の導入を見極める能力は、専門バカにはありません。専門外の方であっても新たな対処法が『設定』できるなら、その道の専門家を引き込んでチームを作ることです」。

斬新なアイデアに対して、「できない課長」の抵抗は必須だが、「できる、できないではなく、どうしたらできるか」を議論すれば、道は開ける。恐らく、成功者の多くがこの基本能力を実践していると指摘する。

 

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