ブック 2019.11月号

部下に自走する力をつけさせる 『ずるいマネジメント』

Asian Leaders Career / Bee Consultant ALCグループCEO
蒲原 隆
長崎県生まれ。九州大学卒業後にリクルート社に入社。2003年に退職し、カナダのバンクーバーへ留学。帰国後、リクルートエグゼクティブエージェントを経て、09年にJAC Recruitmentへ転職。タイ法人の代表取締役社長、シンガポールにてJAC AsiaのCOOを歴任。現在はALCグループ(Asian Leaders Career / Bee Consultant)CEO。タイ人、日本人の人材紹介をはじめ、会社設立、ビザサポート、会計、事業売買などの事業オーナー。


井上 和幸 著
SBクリエイティブ  561B

 同じ企業内でも管理職者が部下の自主性に任せている部署の方が、無駄な残業を減らし、良い業績を残すことがある。ただ、自分の仕事を持ちながら部下を管理する責務を負うプレイングマネジャーは、「部下が指示したように動いてくれない」「部下の失敗をフォローするより、自分でやったほうが早い」といった悩みを抱えている。同書は、適度に力を抜き、効率的な仕事をする「ずるい」マネジメントのコツを紹介する。

 著者が元同僚という蒲原氏にとって、同書はバイブル的な存在。「マネジメントの仕事を勘違いしていると、自分の仕事を減らすことはできません。固定観念を捨てると、楽になることが分かります」と放っておいても部下が育つ仕事術を伝授する。

 人には他人から認められたい承認欲求がある。部下の性格を見抜き、どのように褒めたり、叱ったりしてやる気を引き出し、自信をつけさせれば良いのか。蒲原氏は、「自分以上に部下が自発的に動いてくれる環境を作ることです。いかに部下に自走する力をつけさせるかが、マネジャーの役割で、それがずるいマネジメントにつながります」とこれからのあるべきリーダー・マネジメント像を描く。

 タイトルは健全で悪意のない「ずるさ」を指すという。また、帯には「決して部下には読ませないでください」とひねり出した惹句が刷られている。著者の本音を凝縮したような秀悦なコピーだが、「まだ自分の部下には同書を薦めていませんが、管理職に就く前に読んでおくのも一考に値する」と提言する。

 

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