タイで優秀な人材を採用する方法 優秀人材採用市場で、日系企業は他国籍企業に勝てるのか?(前編)|en world

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実力のある現地人材は、そもそも日系企業を選択しているのでろうか?さらに採用後、企業へ根付かせるには?下川ゆう氏が現状と方法についてお話します。

就職売り手市場のタイで、優秀な人材は日系企業に対しどのような印象を持っているのか?

日系企業から管理職採用の相談を受ける時によく聞かれる質問です。実際にタイ人求職者へ聞いてみると、欧米系企業は給与が高いが求める結果のレベルも高く実力勝負。日系企業は家族のような安定志向の組織経営という印象のようです。
タイ大手財閥系企業、大手欧米系企業、大手韓国企業で管理職を経験。日系企業への転職が決定している30代半ばのタイ人男性・A氏に聞いた採用経験を以下に比較してみたいと思います。
まずタイ大手財閥系企業の採用は、A氏のスケジュールや受けている複数他社との競争に配慮し各部門との面接を一日で完了し即日結果を伝えるという、スピードを重視した採用プロセスが特徴的だったそうです。入社後、配属された部門でパフォーマンスが発揮できない社員には他部門へ異動を勧めてチャンスを何度も与え、採用した人材は無駄なく活用。また、優秀人材を育てるため各マネージャーを一経営者として扱い、積極的な提案を促し、利益に対して常に高いコミットメントが求められていたといいます。
大手欧米系アルコール販売会社の採用では、人事との一般的な面接の後、二次面接では現場で直属の上司となる方とバーでお酒を飲みながら過去の仕事経験だけでなく、商品を試飲しながら互いの意見や事業拡大に関してのアイディアを語り合ったそう。
より広い経験をしたいと転職した韓国系電化製品企業の採用では、一般的な質問をする面接が数日に分けて行われたそうです。給与など条件面はよかったものの、トップダウン経営で閉塞感が強く、韓国人上司はタイ人スタッフの意見に耳を傾けることは少なく新しい意見が通りにくい文化だったと話していました。
ビジネス形態や組織構成、企業文化によって優秀人材の定義は異なります。まずは貴社における優秀人材とはどのような人物なのか。ターゲットとなる優秀人材を獲得するため、各企業が積極的にほしい人材に対して企業の魅力を伝える努力が必要といえます。
(後編は3月号に掲載されます)
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下川ゆう yu shimokawa
en world Recruitment (Thailand) Co., Ltd.
Team Manager – Japanese Company Specialists
立教大学卒業。大手人材紹介会社の東京本社で経験後、2009年に来タイ。
以来、在タイ日系企業への人材紹介に従事。顧客企業の組織発展のための採用支援を得意とし尽力している。

en worldはグローバル企業に必要な、中間管理層以上のプロフェッショナル人材採用を支援する人材紹介会社です。
アジア太平洋地域7ヵ国・14拠点に展開するグループ全体で求人企業、求職者のデータベースを共有。日本からタイへ、タイから日本や他国への人材紹介も行っています。
実績のある日本人コンサルタントが、日本人・タイ人問わず、日系企業様のニーズに合ったトップクラス人材紹介にベストを尽くします。

事業内容
●人材紹介(成功報酬制)
●ヘッドハンティング、エグゼクティブサーチ
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