中野陽介コラム

【子供対応経済】シャボン玉製造屋 (オランダ/アムステルダム) 

【子供対応経済】シャボン玉製造屋
(オランダ/アムステルダム)

大きな広場の真ん中で、シャボン玉を作っていると、どこからともなく子供たちが一目散にシャボン玉めがけて四方八方から走ってくる。

親はそんな無邪気な子供を止められない。

一番大きなシャボン玉に触ろうとする子供、片っ端から割ろうとする子供、じっと見つめる子供、みんな思い思いにシャボン玉で遊んでいる。
親は優しく笑顔で見守っている。

満足したら、子供達は親の足元へ帰っていく。

親は子供に小銭を持たせ、「楽しませてもらったお礼に、あのオレンジ色の帽子の中にお金を入れにいこう」と誘う。

路上ワーカーに対する節度と敬意の教えを子供に教育している親を、海外では頻繁に見かけるが、日本では滅多に見かけない。

文化や歴史の違いだろうか、路上ワーカーに対する馴染み深さのちだいだろうか…。
フワフワと舞うシャボン玉は、多くの親子たちを笑顔に変え続けていた。

 

 


中野陽介 芸術家。1987年福岡生まれ。07年渡米、Los Angeles City College卒業。数々の映画制作に参加後、芸術に目覚める。12年 渡タイ、バンコクで芸術家とサラリーマンの2足のわらじ生活を送る。16年に1年間で22ヵ国を巡る世界一周旅を敢行。自作の「芸術入門サイト」(art-geijutsu.com)は10万アクセス突破。作品や活動記録は下記サイト参照。
yosukenakano.com

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