インドネシアへの進出 ご支援いたします!【第5回】日本人現地採用の状況(後編)

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【第5回】日本人現地採用の状況(後編)

JACリクルートメント・インドネシアの長野です。前回(ArayZ 8月号)より、インドネシアにおける日本人現地採用についてお話しています。
今回は雇用条件について。インドネシア現地での採用ですので、基本的にはインドネシアの労働法に基づき採用・雇用することになります。

(1)雇用形態

法的な問題と就労ビザが1年ずつしか許可されないという問題があり、外国人は基本的に契約社員(1年更新)として採用します。就労ビザは手続き3ヵ月(2年目以降更新は2ヵ月)ほど要し、費用は20万円~25万円ほどです。※ ビザ取得にかかる費用は会社負担
なお、就労ビザはマネージャークラス以上(もしくはアドバイザー)でないと申請ができません。そのため実務とビザタイトルが合わないこともありますが法的にはNGなので注意が必要です※。ビザタイトルは定められたもの以外で取得できないため採用・ビザ取得の際には確認が必要。
人事ポジションは外国人の採用が認めらていない

(2)基本給

職種・職位によりさまざまですが、15~50万円ほどで(年齢30歳代で15~25万円が相場)USDもしくはIDR(インドネシアルピア)で支払います。税金は会社負担が一般的で上記給与は手取りです。

(3)諸手当

採用企業の規則等により異なりますが、基本給以外に支給されている一般的な手当をご紹介します。
住宅手当: 現金手当て(月5~10万円ほど)/現物支給(会社契約で住まいを提供する)

交通手当て: 個人に車と運転手を貸与/車送迎(ほかの人と乗り合い)/現金手当て

THR・ボーナス:THRとは通称、宗教ボーナスといわれていますが、宗教に関わらずレバラン(断食明けのお祭)の前に1ヵ月の給与が支払われます。現地採用の場合インドネシア労働法に従って雇用されるため、日本人にも支払っている企業が多いようです。業績ボーナスについても企業の規則に応じ支払いがあります。

健康保険・年金: 海外旅行傷害保険を付保/インドネシア国内の保険会社の保険に加入/現金で立替支払い清算(国民健康保険・年金は個人任意加入・費用負担)

その他: 一時帰国費用(入社2年目以降、年1回、エコノミークラス、本人のみ)/携帯電話支給/家族の保険、出産費用、お祝い金など
雇用条件については、年1回ビザの更新=契約の更新の際に見直しとなります。なお、日本人現地採用の昇給率は年5~10%ほどのようです(弊社を通じて入社いただいた方への調査結果です)。

前回も冒頭で触れたとおり、求人と求職者のバランスは売り手市場であることと、人材が日本のように多くないため職種により紹介に時間がかかることから、採用活動は採用時期からさかのぼり遅くとも3ヶ月前には開始することが望ましいと思います。
インドネシア現地で日本人を採用する方法ですが、弊社のような人材紹介会社を使う、新聞やフリーペーパーなどに求人広告を出す、知り合いの伝などあります。何れの方法での採用でも採用の際には条件面を書面で確認する、雇用契約書はインドネシア語で作成する
(英語・日本語は翻訳としてつける)など採用後のトラブルを避けられるよう準備が必要です。
インドネシアでの日本人の採用をご検討の際は、ぜひJACリクルートメントまでご相談ください。

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長野 綾子
JACリクルートメント
日本人紹介担当
1976年福岡生まれ。日本語教師を通じインドネシアと出会い、任期終了後、インドネシア大学のインドネシア語コースに留学。
2005年11月、JACインドネシア入社。日本人紹介を担当。

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