2019.12月号

聞きたくても聞けなかった、タイの税金事情

VAT(付加価値税)の基礎知識 -後編-

聞きたくても聞けなかった、タイの税金事情

タイで法人を設立し、事業を行った場合、一般的な事業会社はVAT(付加価値税)を申告納税しなければなりません。前編ではタイにおけるVATの基本的な概要を紹介しました。後編では、実際に行う実務的な処理について解説していきます。

VATの納税額の計算方法

VATは売上VATから仕入VATを控除した額を納税します。売上VATとは法人が商品やサービスを売り上げ、顧客から預かるVAT。仕入VATとは、法人が商品やサービスを購入する際に支払ったVATを言います。なお、売上VATを仕入VATが上回った場合は、上回った仕入VATを還付請求して取り戻す、または翌月のVAT納税額から相殺する手続きが可能となります。

3種類のVAT取引の取り扱い

VAT課税の取り扱いは取引内容によって異なります。原則的な取り扱いの7%課税取引。輸出取引等に該当する0%課税取引。VATの課税対象外取引。取引の内容によって取り扱いが異なるため、各取引がどの扱いに該当するかを把握する必要があります。

仕入VAT控除を受けるには

上記の通り、仕入VATが多ければその分VAT納税額が減ることになるので、仕入VATが多いに越したことはありません。ただし、仕入VATを控除するためには「タックスインボイス」を受け取る必要があります(普通の領収書では不可)。タックスインボイスはVATを払ったことを証明する書類で、記載項目も厳格に規定されてます。社名や住所の誤りなど記載事項に不備があった場合は、仕入VATを受けることはできません。

まとめ

タイのVATについて前編、後編と2回にわたり解説してきました。毎月の申告手続き、タックスインボイスの管理等と手間を要しますが、必ず行わなければならない作業です。普段から効率よく行う工夫をすること、または会計コンサルタント会社などに申告手続きを依頼することによって、本業に専念することも必要かと思います。

坂田 竜一プロフィール写真
J Glocal Accounting Co., Ltd.
Managing Director
坂田 竜一

大学卒業後、証券化に特化した会計事務所勤務を経て2009年来タイ。大手日系会計事務所で5年間勤務し、日系金融機関ほか多くの日系企業の会計・税務・監査業務に従事する。2013年12月、J Glocal Accounting Co.,Ltd.を設立、タイと日本の会計・税務の専門家として日系企業へのサポートを行う。
www.jga.asia

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