人材 2018.04月号

人事の課題を解決する方法、ここにあります。 【第7回】労務問題の回避ポイントは「採用」にあり

時代が変わり、業界の流れが変われば、必要な人材も採用の方法も変わる。
人材紹介で長年の実績と知見を持つ尾崎将範氏が、日系企業が抱える人事の課題を解決に導く。

今回は採用と労務の関連性についてお話させて頂きます。入社してからの労務管理の問題ではありますが、採用時や、その前の募集時点である程度回避することが可能です。順番に見ていきましょう。

採用時に説明した仕事内容をやってくれない

よく日本人の責任者の方からこのお話をお聞きします。タイ人スタッフの資質も多少はありますが、面接時・採用時の説明不足というケースが多いと思われます。例えば「エンジニアにお客様への同行を依頼したら私は営業ではないと拒否された」「年末にオフィスの掃除をしようと提案したら露骨に嫌な顔をした」というようなことです。

仕事の細かい内容や想定しうるケースを全てjob descriptionに明記する、就業規則に細かい規定を網羅しておき入社前にきちんと説明する、仕事内容の最後に「その他マネジメントから指示されたタスク」と一文入れておく、ということで大部分は回避できます。

入社後すぐに賃上げを要求、賃上げしないと辞めると言う

特に若い世代に多く見られますが、働いてみたら思った以上に大変で賃上げを要求してくる、ということがあります。しかし、仕事の内容と賃金のバランスは大事ですし、人がいないからと言ってこれを呑んでしまうと、他のスタッフからも次々と賃上げ要求の声が上がります。

現在の仕事内容を100%こなし、どの程度成長したら給与やポジションがいくら上がるのかを、入社時にきちんと確認しておきましょう。また、人が少ないことにつけこんで賃上げを要求してくるケースには、早急に代わりのスタッフを探して芽を摘んでおく、というのが一番の解決策です。これは資 質の問題ですから、下手に改善を期待するのはやめましょう。

シックリーブが多すぎる

シックリーブは労働法で規定された労働者の権利ですので、拒否したり、無給休暇にすることはできませんが問題になるところです。本来は大きな病気で入院をした時に労働者が不利益を被らないようにという意味合いで制定されたものですが、長く運用される中で、有給休暇と同じような意味のものになってしまいました。シックリーブによる減給は許されませんが、賞与の査定の中に突然の休暇を減点対象にする、次回の昇給に反映させることは問題ありません。入社時にきちんと説明しておきましょう。

入社時に説明が必要なものは、募集時の要項に明記することで明確化できます。採用の段階からこれらの問題を想定しておくことで、後の大きな問題を回避できます。

Jobsugoi.comでは、募集要項の作成もお手伝いをしております。
ぜひ将来的な労務の問題まで含めてご相談ください。


代表取締役CEO/博士(教育工学)、MBA(人事・組織戦略)
尾崎将範
グローバルリサーチ社にて人材コンサルタント・ヘッドハンターとして18年の経験を持つ。東南アジア全域での展開を見据え、2014年にJobsugoi.comを設立。

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