MANUFACTURING EXPO 2019

出展者インタビュー

Iwatani Corporation (Thailand) Ltd.
泰国岩谷会社

Managing Director
蔵下 尚志 氏
Mr. Takashi Kurashita

出展ブース:0E09(HALL100)

岩谷産業(本社:大阪市中央区 )は、LPガス、カセットコンロを中心としたエネルギー事業と、水素などの創業以来の産業ガス事業を基幹として、機械、溶材、電子機器、マテリアル、食品など幅広い分野で事業展開を図っている。
1990年に設立されたタイ現地法人、泰国岩谷会社の蔵下尚志マネージングダイレクターに初出展に向けた抱負などを聞いた。

タイを取り巻く自動車産業の見通しは?

弊社は耐熱塗料、金属材料および線材加工品、ロボット・溶接材料、産業ガスなどの輸出入販売を行っており、自動車および二輪車関連分野が売上全体の6割を占めています。

今後数年は、米中貿易摩擦とタイ政府の自動車電動化政策が弊社の事業にどのような影響を及ぼすかを注視していくことになります。

すでに自動車産業のサプライチェーンの再構築が始まっていると認識しています。電動化に関しては、国内のインフラや製造の面での課題は少なくありません。しばらくはまだガソリン・ディーゼル車が軸となりEV関連産業は徐々に芽生えていくでしょう。

タイではどのようなビジネスチャンスがありますか。

取引先はタイ国内が55%、アジア域内、日本向けの輸出がそれぞれ25%、20%と、タイとは相互補完的な関係を築いています。

これまでは日系企業が取引先の軸となっていましたが、今後はタイ企業との付き合いを拡大していく考えです。少子高齢化が進んでいますが、購買力の高まるタイは魅力のある市場に変わりはありません。

今後の方向性として、従来からの素材だけでなく、設備関連事業も拡大させます。現在、サムットサコン県の自社工場で自動車・エアコン部品、パートナーと合弁でマフラー用の耐熱塗料などを製造しています。また、各種産業ガスの販売及び需要が拡大する産業用ロボットや溶接材料、半導体設備の販売・メンテナンス業務を請け負っています。

出品する貴社の目玉製品などをご説明ください。

今回が初めての出展となります。産業ガス分野では日本市場で高い信頼を得ているドライアイス洗浄機などを実演するほか、自動車シート用3次元ワイヤー製品や洗浄・熱処理冶具などの金属加工品ほか、耐久性にすぐれた高機能メッキ技術、ビションセンサーを用いた検査用小型ロボット、石灰岩からできた樹脂の新素材などを展示する予定です。

ただ出展するだけではなく、営業担当者を総動員し、他の出展企業様のブースを回り、弊社との新規取引拡大の機会として具体的商談を行い、ビジネスパートナーを1社でも多く開拓したいと思います。今後はものづくりのサポート事業を軸に物流機器や副資材など取扱い製品のラインアップを拡大する考えです。

来場者へのメッセージをお願いします。

弊社の社訓は「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」です。生きた情報が得られる「現場主義」を大切に、タイでも製造現場で求められている製品やサービスを提供するのが使命と捉えています。例えば、小回りの効く工作ロボットや金型のメンテナンスなど、幅広い分野でお役に立てればと思います。是非、弊社のブースにお立ち寄りください。

出展者インタビュー

Daiichi Jitsugyo (Thailand) Co., Ltd.
(DJK)第一実業(タイランド)

General Manager, Machinery & Systems Solution Div.
植嶌 啓 氏
Mr. Akira Ueshima

出展ブース:0B49 (HALL100)

第一実業株式会社(本社:東京都千代田区)は、プラント及び機械器具の国内販売ならびに輸出入を行う機械専門商社。海外で子会社18社を展開するグローバル企業で、タイには1995年に進出し、現地法人、第一実業(タイランド)を設立した。今後のタイ市場の見通しなどについて、同社の植嶌啓ゼネラルマネージャーにお聞きした。

貴社の業務内容を教えてください。

主に自動車向け射出成形機や電子部品の表面実装機(チップマウンター)などを主力製品とする機械専門商社です。現在、日本人11名、タイ人36名の計47名で、主に日系の自動車関連企業に機械の提案・販売からアフターサービスまでトータルソリューションを提供しています。

「マニュファクチャリングエキスポ(ME)2019」に出展する目玉製品・技術は何ですか?

弊社は2017年から出展をしており、今回が3回目。プラスチックと金属の成形・加工技術の分野で定評がありますが、表面塗装(Surface & Coating)技術にも自信があります。(約9割を占める)自動車から白物家電、携帯電話端末などまで、幅広い製品の塗装を請け負っています。現地のファブリケーター(製造業者)に塗装工程の取りまとめを任せていますが、重要な塗装ブースは日系企業の製品を使用します。

そこで今回は、表面塗装チームが、自社製品(PB)の「スラッジセパレーター」と「タイフーン」を展示します。埃が付きやすく、温度の変化で不良が発生する塗装の工程。前者は汚水を電解水に変えて、粕だけを除去する環境に優しい製品です。後者はシンガポールで開発されたため、日本国内でまだ紹介されていませんが、渦巻潜流でゴミを除去する優れものです。除塵システムで不良品を低減させます。ほか、安川電機様(産業用ロボット)と旭サナック様(ベルガン)の製品を組み合わせて、塗装のデモンストレーションを行う予定です。

東南アジアで展開するにあたって、「ME 2019」にどのような役割を期待しますか?

弊社はプラスチック・金属関連企業としてよく知られていますが、塗装を扱っている企業としての存在感は低いのが現実。もっと知名度を上げることが出展目的の一つです。タイの地場企業に加えて、中国、韓国の塗装技術が向上し、競争が激化するなか、日系企業だけでなく、来場するミャンマー、インド、ベトナムなどの近隣国及び中国の企業との取引を伸ばしたいと思います。

タイ製造業界の展望・見通し(今後1~2年後)

機械設備に関する問い合わせは現状維持。ただ、自動車生産が堅調で表面塗装については成長が見込めます。タイの製造業者が加工後の塗装技術で力をつけてきており、塗装設備への投資は伸びると予測します。

企業・来場客へのメッセージをお願いします。

既存の塗装ラインをより効率化し、現場の環境を改善する「スラッジセパレーター」と「タイフーン」は、日本国内でほとんど販売されていません。アジア発の塗装機械の実演を見るために、ぜひ立ち寄っていただきたい。

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