2017.01月号

知的財産経営in東南アジア

知的財産経営in東南アジア 「下町ロケット」のあのシーン、会社で起こったらどうしますか?【第11回】|Masuvalley

日本の高い技術力は、そう簡単には真似できません!?

今回も、東南アジアの日本企業で深刻な被害を受けている知的財産権問題、トレードシークレットについてお話したいと思います。
トレードシークレットとは、会社の重要な秘密情報を他社へ漏らしてしまうことを言います。例えば、有利な転職をするために、従業員が会社の新製品の設計情報をこっそり漏らしてしまうなどのケースがよく起きています。

アジアで開催される展示会には、新興企業の人が日本企業の製品を熱心に見にブースを訪れます。彼らは日本企業の製品が買いたいから見に来るのではなく、「どうすれば真似できるかを見に来ている」というのは、よく聞く話です。展示会で配られる製品カタログや営業マンの説明から多くの情報を聞き出して、自分たちで作ってしまうのだそうです。中でも東南アジアの展示会では、現地人同士が日本人の想像を超える量の情報を交換している場合が多く、それだけ多くの情報が社外に流出しやすい環境があるとも言えるでしょう。

ロケット用のバルブシステムをはじめ、下町ロケットで出てくる製品は、どれもハイテクで簡単には真似できないような製品ですよね。日本人設計者には「日本の高い技術力はそう簡単には真似できない」と信じている方も多く、東南アジアのレベルならば当分は大丈夫とタカを括っている人もいます。
同じような考え方で、日本企業は1990年代、韓国や台湾の設計者に技術情報を出していました。それが2000年になり、韓国や台湾の企業がマーケットのトップランナーで、日本企業は合併しないと生き残れなくなったり、税金を投入して救済しないと立ち行かなくなってしまった、という悲しい現実が起きています。最近では、台湾企業に買収された大手日本企業まで出てきましたよね。

このように、社内の機密情報というのは、安心することなく管理していく必要があります。最終回となる次回は、東南アジアの今後の知的財産権制度が、どこに向かおうとしているのか、お話ししたいと思います。
(次回はArayZ2月号に掲載されます)


執筆者:舛谷威志
東南アジア、日本、アメリカ、中国に拠点を持つMasuvalley and Partnerのオーナー兼パートナー。2004年にアメリカで起業した後、多国間にまたがる技術法務の現地事務所を各国に設立。現在、弁護士・弁理士は、日本人5名、アメリカ人5名、中国人・タイ人合わせて5名の、合計15名が所属。

東南アジアでは、日本製品の物マネが横行しています!

ニセ物被害を防ぐには、知的財産権を取得する必要があります。知的財産権を取得することで、お店・商品の名前、サービスの方法、商品の形状、技術の内容を、長期の間、その国であなただけが独占することができます(国ごとに権利が発生しますので、国ごとの申請が必要です)。我々は、ワンストップですべての国へ知的財産の申請が可能です。


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