金属加工分野の最新技術が一挙集結! METALEX

金属加工分野の最新技術が一挙集結!

安川電機(本社:福岡県北九州市)は、サーボモーター、インバーターなどメカトロニクス製品のメーカー。
幅広い製品と技術を最大限に生かして、製造現場にソリューションを提供しており、世界を席巻する日本の産業用ロボットメーカーの一つでもある。

出展者インタビュー

Yaskawa Electric (Thailand) Co.,Ltd.
安川電機(タイランド)

President&CEO
山田正剛

タイ政府が新政策「タイランド4.0」を推進していますが、産業用ロボット市場の見通しはいかがですか?

タイは重要産業の一つにロボット産業を挙げており、ソムキット副首相(経済担当)が今年2月に当社の本社(北九州市)を訪問され、みらい館、ロボット工場をご視察されました。タイ政府の後押しもあり、今後工場のロボット化を含むファクトリーオートメーション(FA)の動きは、加速すると思います。

現在、世界で稼動している産業用ロボットは約180万台。日本(30万台)、欧州(50万台)、米国(25万台)、中国(25万台)、韓国(20万台)で占められており、タイもFA化はすでに始まっていますが、ロボットの稼働数は約3万台で世界全体の2%以下と、市場拡大が期待されます。当社(日本製)の産業用ロボットは主に、自動車関連の工場で危険が伴う溶接作業工程に導入されていますが、今後は自動車産業以外にも家電製造や食品加工、物流などの市場への適用や、複雑な形をした様々なモノ・素材のハンドリング作業用途にも広がると予測しています。

生産性を向上させたいタイの製造業者への提言はありますか?

人件費の高騰、労働力不足、品質のバラツキなどに悩んでいる企業が少なくないと感じます。人材に関しては、定着せず、さらに製造現場離れが一層進む見通しで、「ロボットができるところはロボットで」という流れができています。作業員の定着率の低さによる熟練度の差や不注意などによる不良品の流出は、企業にとって大きな損害となり、ロボットの適用により生産・品質の安定・標準化ができ、結果的に生産性の向上を実現する事ができます。当社は「ものづくりの自動化」を目指すお客様からロボットの活用法について相談をよく受け、セミナーを開催していますが、是非お気軽にお困り事をご相談頂ければ幸いです。

現在ハンドリングなどはセンサーの取付位置など生産技術力が求められますが、このような課題を解決するシステムインテグレーター(SI)が不足しています。タイ政府は、現在200社といわれるSI関連企業数を1400社に増やすことを目標としています。当社は教育機関と協力し、人材育成の面でも貢献したいと考えています。

ASEAN市場で事業展開するにあたって、「METALEX2018」はどのような役割を果たすことができますか?また、出展する目玉製品・技術は何ですか?

欧州の展示会は、ショー的に自社の存在感をアピールしたり、競合他社などの単なる情報収集の場となっている印象を受けました。一方、METALEXはお客様と商談する機会を与えてくれる重要な場と実感しています。

現在FA化の中で、少品種大量生産ができる工程で主にロボットが使用されていますが、作業の安全性を確保するため、安全柵を設置します。その結果、製造工程が固定化され、多様な製造プロセスの実現が困難となり、自動化領域が広がらない要因になっています。当社ブースでは、柵を設けずにヒトと協働で作業するロボットを展示し、柔軟なモノづくりを提案致します。

もうひとつは、生産現場で発生するデータを収集、現場のデジタルデータ化とそれを活用したソリューションコンセプト「i³-Mechatronics(アイキューブメカトロニクス)」を提案致します。Integrated(統合的、システム化)、Intelligent(知能的、インテリジェント化)、Innovative(革新的、技術革新による進化)の3つのiをコンセプトとし、機器をコンポーネントとして進化させるだけでなく、統合してシステム化を実現したり、AI技術を活用して知能化したりする事で実現できる新たなモノづくりを考えています。安川電機は産業用ロボットのイメージが強いと思いますが、FA化を実現する製造現場の動作を支える中心機器である、コントローラ、サーボモータ、インバータなどを持っています。

これらのコンポーネントを組合せる事により、製造現場のラインのほとんどを作り上げられる事が可能と考えており、是非そのトータルソリューションをコンセプトデモ機を通じて見て頂きたいと思います。

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