人材 2020.01月号

明日を創る人事制度 第1回 優秀な人材の定着に悩んでいませんか?

明日を創る人事制度 第1回 優秀な人材の定着に悩んでいませんか?

中核タイ人社員の定着のために

「この人にタイ人スタッフの統率を任せたい」「自分の帰国後も将来に渡って会社を支えてもらいたい」。このような中核人材となる優秀なタイ人社員は、どのようにしたら会社に定着してくれるのでしょうか。また、彼らの働きぶりを応援するには、どのようにすればよいでしょうか?

人事制度がその鍵となります。

ここでは、人事制度を通じて社員とのコミュニケーションを促進する、という観点から、タイにおける良い会社や良い上司の在り方を考えていきたいと思います。

タイで会社の成長に必要なものとは?

他人にあまり多くを語らない文化は、日本とタイに共通する慣習かもしれません。会社や上司に対して悩みや不満があったとしても、それを話すことはあまりしません。しかし、日本とタイで違う点は、タイでは今まで何も言わなかった社員が突然辞めてしまう、ということです。それが会社にとって必要な中核人材であった場合、痛手はかなりのものです。社員の不満や悩みを理解し、早めに対応することができていたなら、貴重な人材を失わずに済んだかもしれません。

一方で、会社の規模に関わらず、成功している会社に共通するのは、優秀な人材がきちんと定着し、会社の中核として活躍している点です。つまり、会社として成長し続けるためには、社員が定着するような〝仕組み〟づくりが欠かせません。会社と社員の〝双方向の密なコミュニケーション〟が必要です。

人事制度はコミュニケーションツール

会社と社員の双方向のコミュニケーションは、どうしたらうまく実現できるのでしょうか?実は、人事制度を有効なツールとして使うことができます。

「人事制度=昇給や昇進の基準設定をするもの」と考えている方も多いかもしれません。もちろん、社員を評価して給与や賞与、昇格に反映させることも、人事制度の重要な役割です。しかし、人事制度の根本的な目的は、会社のメッセージや社員への期待を、制度を通じて伝えることなのです。個人の成績や活動を評価するということは、「こんなスキルを身に付けてもらいたい」「ここを頑張ったから見てほしい」ことを伝えることです。人事制度とは、会社と社員のコミュニケーションツールなのです。

では、このコミュニケーションツールを、タイでどのように創り、活用していけばよいのでしょうか?次回より、人事制度を通じて社員の不安・不満をいかにクリアするか、自分のメッセージをいかに伝えるかについて考えていきます。

金井 健一(Kenichi Kanai)
金井 健一(Kenichi Kanai)
みらいコンサルティンググループ
ASEAN統括部長

岡田 烈司(Atsushi Okada)
岡田 烈司(Atsushi Okada) 
みらいコンサルティンググループ
代表取締役

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