政府は日本の持続可能な開発目標(SDGs)達成状況をまとめた。ジェンダーギャップ(性別格差)の解消が遅れる一方で、再生可能エネルギーの導入拡大や温室効果ガス排出量の減少を評価した。同時期に発表された海外機関による国別評価で日本は18位となり、17年の11位から順位を下げた。SDGsのゴールの2030年まで残り9年、課題解決による巻き返しが求められる。
一層深く取り組むべき時期に
千葉商科大学教授(SDGsコンサルタント)・笹谷秀光氏
新型コロナの大流行はあらためて世界との繋がりを各自に認識させた。まさに「Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)」だ。激変する世界のBuild Back Better(より良き回復)に向け、SDGsという羅針盤が必須である。
今回の政府の整理は、コロナ禍でのSDGs達成度についてスナップショットを提供する。SDGsが政策面や各ステークホルダーの活動面で主流化している。
各主体は一刻も早く本業を通じて使いこなし、「SDGsネーティブ」にならなければ世界から取り残されかねない。SDGsに一層深く取り組むべき時期に入った。