2021.02月号

SMBC タイ経済概況

Vol.6 都市鉄道の延伸と新線開通

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タイ商工会議所、工業連盟、銀行協会から成る商業・工業・金融合同常任委員会(JSCCIB)は1月6日、2021年の経済成長率について+1・5~3・5%となる予測を発表。昨年12月2日時点の予測値(+2・0~4・0%)から下方修正した。なお、タイ中央銀行(BOT)は12月23日の金融政策委員会で21年の経済成長率について+3・2%と予測している。

20年12月16日にゴールドラインがクルン・トンブリーからクロン・サンまで開通し、BTSグリーンラインがクーコットまで延伸しました。そこで早速、乗車してきました。

ゴールドラインの車両は2両編成で小さくてかわいいイメージ。開通して間もないこともあり、写真を撮っている方が沢山いました。ゴムタイヤでガイドラインの上を走るというスタイルです。連結バスと鉄道の間の乗り物と言ったらイメージしやすいでしょうか。

無人運転で運転席が無く、車両の前後がガラス張りになっているため先頭に立つと見晴らしが非常に良いです。ただ、BTSと比べて走行中の揺れが激しいので乗り物酔いする方にはお勧めできません。

サイアム高島屋が入っているICONSIAMは駅直結となっています。交通手段にこれまでのシャトルバス、船に加え、時間の読めるゴールドラインが加わるので行きやすくなりました。

一方、延伸されたグリーンラインの終着であるクーコット駅の周りには大きな建物はなく住宅街が広がっていました。「クーコット駅を利用する人はどうやって駅まで来るのかな?」と思ったのですが、パーク&ライドのための駐車場が駅直結で用意されていました。

私が着いたのは平日の午後3時頃でしたが、700台以上をとめられる駐車場はかなり埋まっている様子。同様の施設はクーコットの次のイェーク・コー・ポー・オーにもあり、こちらは1000台以上の駐車が可能になっています。

今年はモノレールのピンクラインとイエローラインが一部開通する予定です(延期される可能性は十分ありますが)。そしてピンクラインの東端となるミンブリ駅にはなんと3000台駐車可能なパーク&ライドの施設が用意される計画になっています。

イエローラインのシーイヤムというシーナカリン通りとバンナートラッド通りの交差点付近にできる駅にも、パーク&ライドのための巨大な駐車場を建設中です。

都市鉄道のネットワークが郊外に広がるにつれて、ファミリーは郊外の一軒家で生活し車で子供を学校に送った後、駅のパーク&ライドに駐車して都心の職場に向かうというライフスタイルが進みそうです。

一方、都心で新規販売されるコンドミニアムは25~50平米程度の広さが大多数を占めています。このため、一人暮らしまたはDINKS(Double Income, No Kids=共働きで子供がいない夫婦)は都心に住む人が増えると考えられます。

今年は新型コロナウイルスの影響も含めてタイ人のライフスタイルの変化を感じながらビジネスチャンスを考えたいと思っています。

寄稿者プロフィール
  • 長谷場 純一郎 プロフィール写真
  • SBCS Co., Ltd.
    Manager, Business Promotion Division
    長谷場 純一郎

    奈良県出身。2000年東京理科大学(物理学科)卒業。日本貿易振興機構(ジェトロ)入構。山形事務所などに勤務した後、10年チュラロンコン大学留学(タイ語研修)。12年から18年までジェトロ・バンコク勤務。19年5月より現職。

SBCSは三井住友フィナンシャルグループが出資する、SMBCグループ企業です。1989年の設立以来、日系企業のお客さまのタイ事業を支援しております。

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2020年11月〜21年1月  経済・政治関連トピック

経済

11月12日から4日間、第37回ASEAN関連首脳会議がオンライン形式で開催された。最終日となる15日には第4回東アジア地域包括的経済連携(RCEP)首脳会議が開かれ、インドを除く15ヵ国間で合意、署名に至った。ASEAN加盟国10ヵ国のうち6ヵ国以上と、残る5ヵ国(日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド)のうち3ヵ国以上で批准が完了次第、発効となる予定。

なお、15ヵ国は同日、インドの将来的なRCEP協定加入のための閣僚宣言も発表しており、これによりインドは加入に先行して関連会合へのオブザーバー参加等が認められる。


11月20日、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議がオンライン形式で開催された。加盟国である日本、タイ、米国、中国等21ヵ国の首脳が参加し、3年ぶりとなる首脳宣言を採択。新型コロナウイルス感染症による影響に対処するため引き続き協働していくことが確認された。

また、貿易および投資環境の改善、デジタル経済やイノベーションの促進、持続可能かつ包括的な成長を柱に、2040年までに開かれたダイナミックで強靭かつ平和なアジア太平洋共同体を実現する「プトラジャヤ・ビジョン2040」も発表された。


タイ財務省によれば10月末時点の公的債務残高は7兆8,292億バーツで、対GDP比率は49.53%となった。21年度(20年10月~21年9月)の財政予算執行に関しては、10月7日付の官報で告示されている。歳出は20年度よりも860億バーツ多い3兆2,860億バーツ。

なお、9月26日の閣議で1兆4,654億バーツの追加借入が承認されており、21年度末には公的債務残高の対GDP比率は57.23%になる見込み。


タイ投資委員会(BOI)は、プラユット首相が委員長を務めた12月21日の本委員会において、政府が誘致しているターゲット産業への投資やデジタル技術の導入を促進する奨励策を承認した。

ドゥアンジャイBOI長官によれば投資金額が10億バーツ以上、かつ奨励証書の発行から12ヵ月以内に事業を開始したターゲット産業の大型投資案件には、5年~8年間の法人税免税恩典に加え、追加恩典として5年間の法人税50%減免が付与される。

またAIやビッグデータ分析といったデジタル技術を導入した既存事業には、3年間の法人税50%減免恩典が付与される。前者は21年末まで、後者は22年末までに申請を行う必要等がある。


タイ国鉄(SRT)は、21年6月にバンコクのバンスー中央駅周辺開発事業(ゾーンA)の再入札実施を予定している。バンスー新中央駅は21年中に開業する見込みで、周辺エリアにおいてオフィス、商業施設、住宅、ホテルのほかイベント関連施設の開発が計画されている。

ゾーンA開発は19年7月に入札を行ったものの応札者がなく、入札条件の再検討が行われていた。

政治

タイ政府が21年の祝日追加を決定したことを受け、タイ中央銀行(BOT)は2月12日と9月24日を金融機関の祝日として追加した。元々祝日として予定されていた10月25日は平日となり、代わって22日が祝日となる。

政府は4月12日と7月27日も祝日にすることを決定したが、金融機関は営業日となる。


タイ政府は1月5日、タイ全土を対象とした非常事態宣言の適用を21年2月28日まで延長することを閣議で決定した。非常事態宣言の延長は9度目となる。

\こちらも合わせて読みたい/

Vol.5 自由貿易の流れが戻ってくるか? ~RCEPがついに合意~

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