タイにおける効果的な人材育成を考える

増える若手駐在員と管理職経験の乏しさ

タイにおける効果的な人材育成を考える

Solution Planner
RGF入社3年目
アンナ

Managing Director
リクルートHRM歴30年
吉岡 環

増える若手駐在員と管理職経験の乏しさ

日本人が抱えているマネジメントの課題

日本人のマネジメント強化のご相談が増えています。昔と違って若い駐在員が増え、タイ人とうまく関係構築ができていない、ということのようです。

「当社は20年前から“グローバル人材の輩出”を掲げています。人材育成のために海外駐在で修羅場を体験し、一皮剥けさせるという施策を取っています」といった背景をクライアント様から伺う機会がありました。

これ自体は理にかなっているのですが、このような若い人材はまだ日本で管理職の経験がなく、「仕事は優秀ですが、部下の持ち味を引き出したり、弱みも受け止め、職場で一体感を生み出す人の側面のマネジメントができません」という方が多いようです。

日本人とは仕事観も組織観も違うタイ人と協働するのは容易ではありません。優秀だからこそ仕事の基準は高く、成果に妥協をしない前提でタイ人と協働しようとすると、すれ違いが生じます。

そして、仕事の面だけでマネジメントを続けると、タイ人から信頼を得るのが難しくなり、結果、納期・品質・コストが気になって日本人が仕事を抱え、権限移譲は進まない。これでは、日系企業の現地化推進は遅れてしまいます。

タイ人と協働して成果を出すために

日本人のマネジャーに、タイ人との協働でどんなことに悩んでいるかを伺うと「報告に来ない」「納期を守ろうとしない」「連携を取らない」という声が多いです。

どうやら起こっている現象に対してタイ人の価値観を理解しておらず、タイ人に合ったアプローチが取れていないようです。

「一人だけ上司に報告に行くとタイ人の同僚からネタまれる」「そもそも納期は目標であって交渉可能」などのタイ人の価値観を理解し、「それならどうするか」を考えた方が価値的です。弊社のマネジメント研修を受講した日本人マネジャーの一人は、次のように姿勢や行動を変え、タイ人メンバーとの協働を進めています。

管理者の役割

研修参加者の声自分が変わり周囲も変化

「自分はタイに来て、成果を出すために必死でした。でもタイ人部下は私の求めるプロセスに沿ってくれず、陰で不満も言っているようでした。今回の研修で、マネジメントとは部下の能力を引き出し、チームの成果を出すことだと気付きました。これまで、部下がなぜ入社したのか、何に対してモチベーションが高いのかを知ろうとしませんでした。これからは部下の話をよく聞き、彼らの能力を引き出し、チームの目標にコミットしてもらうように働きかけたいです」。

この日本人マネジャーの上司も「最近、彼がタイ人部下の話を笑顔で頷きながら聞いている場面をよく目にするようになりました。以前は明らかにイライラした態度で、すぐに部下を問い詰めていましたが、タイ人にこっそり聞いてみたところ『彼は私たちをリスペクトしてくれるようになった。理解しようとしてくれている』と嬉しそうに語っていました」と教えてくれました。

結局、人間としてお互いを深く理解しようするかどうかが、成果の分かれ目であり、そのためにはマネジメントの原則をしっかり学び、応用力を高めるしかないのではないでしょうか?

日本人向けマネジメント研修のご紹介
上記セミナー情報PDF

お申し込み・お問い合わせ先

詳しいコースの紹介は、ホームページをご参照下さい。

RGF
RGF Management Solutions Thailand Co.,Ltd
E-mail : info@rgf-ms.co.th
Tel : +662-088-3533(Managing Director/吉岡 環)
URL : https://www.recruit-ms.co.jp/thailand


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