日本製鉄がタイの鉄鋼メーカー買収  電炉から熱延工程までの一貫工程保有へ

日本製鉄ではタイの鉄鋼メーカーG Steel Public Company Limited及びG J Steel Public Company Limitedの株式を取得し、子会社化する。

G Steel及びG J Steelはともにタイで唯一、電炉から熱延工程までの一貫製造設備を有する。両社は合わせて約300万tの熱延生産能力を有し、ボリュームゾーンである汎用熱延製品をタイ国内の建材向け等に販売している。

日本製鉄はまず主要株主であったAres SSG傘下の⾦融ファンドより、G Steel、GJ Steelの株式及び親子貸付債権を保有する投資会社の全株式、債権を約480億円で取得する。その後、タイ証券取引所上場企業であるG Steel、GJ Steelの株式公開買い付けを行う。全株主が応じた場合、約400億円で取得することになる。

日本製鉄は2021年に発表した年発表した「中長期経営計画」において伸長する海外市場において需要地での一貫生産体制を拡大し、「グローバル粗鋼1億t体制」の構築を掲げている。

ASEANの鉄鋼需要は2030年までに19年比80%増の1億4,000万tまで膨らむと予想されている。ベトナムに次ぐ市場規模を持つタイは高級鋼以外のボリュームゾーンである一般的な薄板製品も堅調な成長が見込まれている。

 

 

 

 

 

 

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