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Book Review 社長が紹介する、一冊 BizWings (Thailand) Company Limited 倉地 準之輔

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BizWings (Thailand) Company Limited
Managing Director 倉地 準之輔
1980年、神奈川県生まれ。あずさ監査法人(KPMG)入所。外資系企業勤務を経て、2013年来タイ。外資系会計事務所のジャパンデスクで日系企業向けコンサルティング業務に従事した後、2015年10月に独立、現在に至る。東京大学経済学部経営学科卒業、公認会計士(日本)、米ケロッグ経営大学院卒業(MBA)。
BizWings (Thailand) Company Limited
596 Pracha Uthit Road,Huai Khwang, Bangkok 10310

『一夢庵風流記』 隆 慶一郎著 集英社文庫 261B

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激動の時代を生きる、男の真髄

戦国時代末期の武将、前田慶次郎の一生を描いた歴史小説。原哲夫の漫画『花の慶次』
の原作としても知られる本書は、BizWingsの倉地社長が学生時代に出会って以来、何度も読み返し、人生の指針にもなっている一冊だという。
「主人公は誰よりも戦が強く、それでいて教養のある、当代きっての傾奇者。たとえ無駄なことだと思われても、合理性に欠けたことであっても信念を貫く生き方は、優秀で文化人でもあり、皆が認める一流の男であったからからこそ受け入れられた“粋”であり、 “無頼”とは決して異なります」。
そう話す倉地社長自身も、おもねらない、自分の信念に忠実である、そこから出た結果を
入れる――という、3つの生き方を貫いている。大手企業で働き続ける安定を取らず、起
を選んだのも自身の選択だ。
男ならこう生きたいという理想的な慶次郎の生き方は、概念としては理解できても、社会
ポジションやステータスを保持すべきという発想や、守られた安定とは相反するもの。現
容易ではないからこそ惚れるのだろう。
「MBA取得の前後に、経営やファイナンスに関するビジネス書も多く手に取りましたが、もっと奥にある本質の部分に響くのは、文学や哲学、信仰だと思います。著者である隆 慶一郎も、東京大学文学部仏文科で小林秀雄に師事した一流の教養人。洗練された描写が秀逸かつ、魅力的な作品です」。

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