ArayZオリジナル特集

カンボジア進出の新スタンダード 開業前準備が成否を分ける|CAMBODIAN IMPRESS

arayz apr 2016

カンボジアにおける法人設立の第1ステップとして把握しておきたい、〝開業前準備の心得〞について、法人設立サポートやビジネスコンサルタント事業を行うCambodian Impress Service Co., Ltd. の安藤理智CEOにお話いただいた。

arayz apr 2016
CEO 安藤理智 Riasato Ando
1978年、東京都出身。横浜国立大学教育学部卒。東南アジアに住んで16年。日本人でありながらタイ王国オリンピック委員会のオフィシャルフォトグラファーを務める。
Sol & Luna (Thailand) Co., Ltd.代表取締役。株式会社スタディオアフタモード取締役。

まずは現地視察や市場調査を、自らの目と足で、毎日欠かさず行うことからスタートしましょう。自社の商品の需要や競合、ビジネスの武器が何であるのかなどを明確にして、「これを武器に、競合他社との差別化を図り、この市場ドメインに新規参入し、第1ステップとしてこんな姿にする」という流れを、自分の中にしっかりと描くことです。カンボジアの発展は勢いがありますので、そのスピードに乗り遅れないという意識も必要ではないかと思います。
ビジネスは業種や土地によって客層が大きく変化します。この客層と自社が狙うターゲットが噛み合っていなかった場合、どれだけ商品力が高くとも一定以上の売上は見込めません。必ず立地とターゲットを明確化して、経営戦略を立てる必要があります。
経営戦略で最も重要なのは開業予定地選びです。しかし、イメージに合致する不動産がすぐに見つかることは稀で、慌てて不動産を契約してしまったものの、後になって立地が不利であることが判明したり、そのほかさまざまな問題が表面化してくることも少なくありません。
また、カンボジアの税務をきちんと理解しないまま不動産契約をしてしまい、予想を超える税金を支払うはめになってしまったというケースもよく聞きます。

市場調査が終わり、いざ法人登記。その手順は?

カンボジアで法人を設立運営する際に必要な手続きは、大きく分けて3段階あります。
最初が商務省(Ministry of Commerce)への法人登記申請、続いて税務総局(General Department of Taxation)でのパテント登録(事業登録)およびVAT登録、そして毎月の税務申告です。
日本の一般常識からすれば、物件契約をするタイミングは、商務省への登記申請前の段階になると思います。
が、カンボジアでは税務総局での申請の際に、物件の固定資産税納付証が必要になったり、あるいは初めての税務申告の際に、契約書の調印日からの源泉徴収税の納付が必要になることがあるため、物件契約は慎重に行う必要があります。
当社で推奨しているのは《物件の手付契約→法人登記申請→物件契約→税務総局での登録→開業》の順番です。
開業までのコストを最小限に抑えようと思えばこそ、事前準備は非常に大切です。個人でも法人登記申請は可能ですが、全ての書類がクメール語表記ですし、専門的な知識も必要になりますから、法人設立サポートを依頼する場合がほとんどかと思います。事前に情報や必要書類をしっかり開示してくれるエージェント選びも、とても大切です。

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商務省発行による法人登記証(同社のもの)

 

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Cambodian Impress Service Co., Ltd.
【業務内容】ビジネスコンサルタント・労務コンサルタント・法人設立サポート・秘書サービス・シェアオフィス・レンタルオフィス

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No.112, St.472, Sangkat Toul Tompong 1, Khan
Chamkarmorn, Phnom Penh City, Cambodia
Tel: +855(0)23-656-7777
E-mail: info@ci-office.com

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