COVID-19

東南アジア各国対応まとめ【最終更新日:6月1日】

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今も世界各国で感染が広がる新型コロナウィルス感染症(COVID-19)。タイをはじめとする東南アジアの国々でどのような入国管理対策が取られているのか、各国の状況をまとめた。

出所:【人口】https://www.populationpyramid.net/
【感染者数・死者数】https://www.worldometers.info/coronavirus/
【入国管理】https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html 等
※各国の対応は流動的で、状況に応じて急遽変更される可能性があります。

タイ(総人口: 69,625,581人)

累計感染者数:3,081人
累計死者数:57人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:41人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:1人

外国人への入国管理状況
全ての外国人の入国を停止。外交関係者、労働許可証保持者を除く。ただし、健康証明書等必要。6月末まで国際線民間旅客機乗り入れ禁止。

国内移動の制限
6月30日まで非常事態宣言。タイ全土において午後11時から翌朝3時までの間、外出を禁止。

事業上の制限
カラオケ、バー等は営業禁止。映画館は来場者200人以下、展示会は2万㎡以下なら可。

生活上の制限
飲食店でのアルコール提供は禁止。


ベトナム(総人口: 96,462,108人)

累計感染者数:328人
累計死者数:0人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:3人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
全ての外国人の入国を停止。外交関係者や専門家、企業管理者、高度技能労働者等に対しては必要であればビザを発給。ただし、PCR検査陰性証明書等必要。

国内移動の制限
現状、特に確認されず。

事業上の制限
ハノイ市、ハイフォン市ではカラオケ、クラブの営業禁止。

生活上の制限
公共スペース、公共交通機関等ではマスクの着用、手指の消毒等を義務付け。


インドネシア(総人口: 270,625,567人)

累計感染者数:25,773人
累計死者数:1,573人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:4,028人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:222人

外国人への入国管理状況
全ての外国人の入国、トランジットを停止。一時滞在許可(KITAS)、定住許可(KITAP)保持者は除く。ただし、PCR検査陰性証明書等必要。

国内移動の制限
ジャカルタ首都特別州で大規模社会制限(PSBB)を6月4日まで実施。同州への出入りには許可書が必要。首都圏内の住民は対象外。

事業上の制限
ジャカルタ首都特別州では保健衛生、エネルギー、通信、食品、物流等11業種は職場で操業可能。製造業は別途、工業省から操業許可を発行。

生活上の制限
ジャカルタ首都特別州等ではレストランでの店内飲食を禁止。


マレーシア(総人口: 31,949,789人)

累計感染者数:7,762人
累計死者数:115人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:577人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
全ての外国人の入国を停止。MM2Hビザ保持者を除く。ただし、PCR検査陰性証明書等必要。

国内移動の制限
6月9日まで条件付き活動制限令(CMCO)を実施中。州をまたぐ移動には許可が必要。

事業上の制限
国家安全保障委員会が定めた手順書(SOP)順守を条件にほぼ全ての経済活動を許可。カラオケ、映画館、遊園地、美容室、理容室等は営業禁止。

生活上の制限
クアラルンプール等ではショッピングセンターやコンビニ、ガソリンスタンド、市場等はそれぞれ定められた時間内で営業。


ミャンマー(総人口: 54,045,422人)

累計感染者数:224人
累計死者数:6人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:23人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
全てのタイプの入国ビザの発行を停止。ただし、外交関係者等除く。6月15日まで国際線民間旅客機乗り入れ禁止。

国内移動の制限
ヤンゴン地域は6月22日まで深夜0時から翌朝4時までの外出を禁止。

事業上の制限
飲食店ではつい立て、消毒液の設置等を条件に店内飲食可。

生活上の制限
ヤンゴンではマスク着用を義務化。マヤンゴン、インセインでは自宅待機を指示。政府関係者、企業、工場への通勤を除く。


カンボジア(総人口: 16,486,542人)

累計感染者数:125人
累計死者数:0人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:1人
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
ビザ免除措置やアライバルビザの発給等を停止。入国には事前にビザの取得が必要。ただし、COVID-19に感染していないことを示す健康診断書等提出。到着時にもPCR検査実施。

国内移動の制限
現状、特に確認されず。

事業上の制限
カラオケ、映画館等娯楽施設は営業禁止。

生活上の制限
飲食店には消毒液の用意や入店前の体温測定等の対策を指示。


ラオス(総人口: 7,169,455人)

累計感染者数:19人
累計死者数:0人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:0
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
全ての外国人の入国を停止。ただし、外国人専門家らはCOVID-19陰性証明書提出等で入国を許可。入国後は隔離。

国内移動の制限
現状、特に確認されず。

事業上の制限
カラオケ、映画館、1m以上の間隔を確保できないチームスポーツ等は禁止。

生活上の制限
50人を超える参加者があり、1mの間隔を確保できない会合、宴会、パーティー等は禁止。


シンガポール(総人口: 5,804,343人)

累計感染者数:34,366人
累計死者数:23人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:3,298
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:0人

外国人への入国管理状況
全ての短期滞在者の入国、トランジットを停止。長期滞在ビザ保持者も入国には事前の許可が必要。労働ビザ及び帯同者ビザは一部のみ入国を許可。

国内移動の制限
低熟練外国人労働者向けドミトリーに居住する外国人は6月1日まで外出禁止。

事業上の制限
6月1日まで必須サービスを除く職場を閉鎖。2日以降、理容、自動車修理等も再開へ。

生活上の制限
団体でのウォーキング、プール、ジム等スポーツ施設の利用を禁止。


フィリピン(総人口:108,116,622人)

累計感染者数:17,224人
累計死者数:950人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:3,447
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:87人

外国人への入国管理状況
全ての外国人へのビザ発給を停止。ビザ免除措置対象国からの入国を停止。

国内移動の制限
マニラ首都圏等では一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)を6月15日まで実施中。

事業上の制限
GCQ下では感染防止策導入を条件に、工場や商業施設の多くが操業可。ただし、飲食店は持ち帰りのみ。映画館、カラオケ等も営業禁止。

生活上の制限
学校施設は閉鎖。マスク着用等の条件下で屋外スポーツや5人以下での集会は可能。


日本(総人口:126,860,299人)

累計感染者数:16,851人
累計死者数:891人
直近1週間 (5月25日~31日)感染者数:301
直近1週間 (5月25日~31日)死者数:71人

外国人への入国管理状況
タイを含めた111ヵ国・地域からの入国を拒否。

国内移動の制限
5月25日までに全ての都道府県で緊急事態宣言を解除。

事業上の制限
業種別に業界が感染防止ガイドラインを設けて実施。

生活上の制限
密閉空間、密集場所、密接場面の3密の回避を呼びかけ。


【コラム】各国で進む封鎖緩和、いつ国が開かれるか

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新型コロナウィルスを巡る東南アジアの状況は大きく二分している。

タイやカンボジア、ベトナム、ミャンマーは海外からの帰国者以外で感染者は報告されていない。タイは非常事態宣言こそ続いているものの、各種産業は制限付きながら徐々に再開されている。ベトナムも大幅に再開している。シンガポールは新規感染者のほとんどがドミトリーに住む外国人労働者となっている。

一方で、インドネシア、フィリピン、マレーシアではまだまだ市中感染が起こっている。それでも景気への影響を考慮すると都市封鎖は長く続けられない。例えば、フィリピンのマニラ首都圏は当初の強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)から、修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置(MECQ)、そして現在の一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)へと段階的に封鎖措置が緩和されている。マレーシアも当初の活動制限令(MCO)から5月に条件付き活動制限令(CMCO)へと移行している。

国内の経済活動再開後は、国を跨いだ人の往来がいつ可能となるのかが焦点となる。アジア開発銀行は5月、新型コロナウィルスの感染拡大によって東南アジアだけでも最大2,500億ドル、世界全体で最大8.8兆ドルの経済損失が生まれるとの試算を発表した(いずれも国境封鎖等の移動制限が半年続いた場合)。

国を開く時、どの国同士が結びつくのか。新たな国際秩序が垣間見れるかもしれない(ArayZ編集)。

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