不動産のプロ・GDM記事

GDMが解説する<業界動向> -不動産セクター編-

タイ経済を読み解くにあたり、SET(Stock Exchange of Thailand)に上場している企業の売上規模を把握しよう。

第8回は、不動産セクターのメインプレーヤーをご紹介。

不動産セクターの動向

海外投資を背景に成長してきたタイですが、ここ数年間に目を向けると大洪水や軍事クーデターなどの影響から、経済の成長力は鈍化傾向にありました。しかし、2017年の実質GDP成長率は+3・9%と直近数年間では最高の伸び率となりました。

2018年についてもタイ経済成長率の見通しは+3・6%~4・6%になると見られ、この傾向は今後も続くと予想されます。

今回取り上げる不動産セクターは、不動産開発や建設資材、建設サービス、不動産投資信託等を扱っているセクターです。その中から、今回はタイ国内で活発に行なわれている不動産開発に投資を行う「不動産投資信託(REIT)」にフォーカスします。

不動産投資信託は、投資家の代理として受託者が不動産投資資産の所有権を持ち、得られた利益を投資家に分配する信託の種類の一つです。タイの不動産投資信託には、オフィスビルや商業施設、ホテル、住宅系などタイプの異なる物件ごとに複数存在しており、SETに上場しているもので57あります。

不動産物件のタイプによって特徴は異なりますが、共通して不動産賃料が毎年増加しており、それにより利益が上昇し続けていること、他の一般的な事業に比べ利益率が高いことが挙げられます。特にオフィス物件は駅近のGrade A物件がまだ多くないこともあり、毎年賃料が10%前後上昇しているにも関わらず、稼働率が95%前後を維持できている状況です。このようなオフィス物件に投資を行っている不動産投資信託が伸びていると言えます。

不動産セクターは、開発、投資を含めてとても活発なセクターですので、今後も定期的にウォッチする必要があるでしょう。

※ランキングは、SETに上場している企業のセクター別売上額を基準にしています。
※本資料は情報提供を唯一の目的としており、予測・分析の妥当性などは独自でご判断ください。

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