※日本政府観光局（JNTO）発表、訪日外客数推計値より
予測してくれたひとたち
ナワポーン・タンヤラックサナーグン
H.I.S. TOURS CO., LTD.
法人団体営業部 セールス
西岡 功二
H.I.S. TOURS CO., LTD.
法人団体営業部 支店長
ナッシニー・スィワポーンサティアン
H.I.S. TOURS CO., LTD.法人
団体営業部 シニア・セールス
―2017年、タイの旅行市場で予想される変化とは？
ナッシニー：今年8月からタイ人の台湾観光ビザ（査証）が30日間の滞在まで不要になり、個人、法人ともに台北旅行の需要が増えています。
ナワポーン：台北まではバンコクから直行便で約3時間半と近く、温泉や料理など観光資源のクオリティが高いこと、その割に価格がリーズナブルなことから、2017年もブームは続きそうです。
西岡：ビザ取得のストレスから開放され、収入も上がったことで、海外旅行はタイ人にとってますます身近なものになっています。これまで一部の富裕層だけが行っていたヨーロッパやアメリカに、「もっと色んな国を旅してみたい」と思う、消費に積極的な中間層も訪れるようになるというのが私たちの予測です。
ナッシニー：インセンティブ旅行で本場アメリカのユニバーサル・スタジオ・ハリウッドやディズニー・リゾートを周遊する企業も出てきました。ロマンチックな風景を夢見てフランスなど、ヨーロッパを訪れる旅も人気を増しています。
ナワポーン：タイ人は寒い国への憧れが強いので、オーロラを観に行くアイスランドの旅も注目を集めています。決して身近な旅先とは言えませんが、オーロラが見られる他国に比べると比較的暖かく、まだ行ったことのある人も少なく訪問の価値ありです。
タイ人の観光ビザが緩和された台湾は気軽に訪れることができるのがポイント。写真は台北から約30キロの距離にある九份の街
秋から春にかけてオーロラ鑑賞のチャンスがあるアイスランド。レイキャビクから約40キロの世界最大の露天風呂「ブルーラグーン」も絶景
―タイ人は旅行に何を求める？
ナッシニー：ショッピング、食事、あとは何と言ってもフォトジェニックな風景と、現地でしかできない体験ですね。ショッピングや写真撮影は女性だけの楽しみだと思われるかもしれませんが、男性も人気のファッションやスポーツ、カメラ、車関係のブランドを求めて、あるいは奥様や恋人からのショッピングリストを携えてお買い物に出かけています。
西岡：ショッピングで人気なのはやはり日本、そしてイタリアです。ミシュランのスター付きレストランに行くことを旅のハイライトに、本場フランスや、身近なところでは香港を訪れる企業もあります。海外旅行で“本場”“本物”を知ったタイ人は、買い物や食事はもちろん、美術など嗜好品に関してもオリジナル、マスターピースを求めるようになってきました。
ナッシニー：タイ人が旅行の情報収集に使うのは専らFacebook、Instagram、PantipといったSNSです。友人や有名人の投稿で見た本場の景色に憧れて旅先を決める傾向が強いですね。
ナワポーン：多くのタイ人が今、憧れている場所のひとつにスイスのローザンヌがあります。今年10月13日に崩御された、敬愛するプミポン国王が幼少・青春時代を過ごしたローザンヌに足を運ぶ旅行者も増えそうです。
フランスの国立美術館として名だたる美術品が収蔵されている、パリのルーヴル美術館。ガラス製のピラミッドがシンボル
プミポン国王が若き日に暮らし、音楽や自然と親しんだというスイスのローザンヌ
―インセンティブ旅行、今年はどこに行くべきでしょう？
ナワポーン：日系企業ですと、本社での会議や研修の意味合いからも日本の人気が根強いのですが、他社と差がつく、前出のヨーロッパやアメリカも一押しです。H.I.S.というと訪日旅行のイメージを持たれがちですが、世界132都市211拠点のネットワークで、日本以外の国への旅行にも長年のノウハウを持っています。
西岡：私たちの仕事は、企業旅行で最も重要な安心と安全を守ることでもあります。ネットワークを活かした現地情報収集力に加え、ヨーロッパやアメリカへの渡航で必要となる煩雑なビザ手配までワンストップでご提供できるのが強みです。
ナッシニー：旅行を通じたチームビルディングやイベントの企画なども、お客様のイメージやご要望に合わせてフレキシブルにご提案します。記憶に残る、有意義な旅行を一緒に作り上げるため、私たちも日々の情報収集に余念がありません！
