導入企業急増中!最新クラウド事情

VOL.3 クラウド利用による具体的なメリット

導入企業急増中! 最新クラウド事情 VOL.1 米国防総省でも採用されたクラウドとは

クラウド(IaaS)の最大プレイヤーであるAWS(Amazon Web Service)が、AWSの利用企業がオンプレミス(旧来のハードウェアを購入する形)からクラウドに移行したことでどんなメリットがあったのかを発表しました。今回はその内容を紹介します。

AWS(Japan)が、AWS利用企業がオンプレミス(旧来のハードウェアを購入する形)からクラウドに移行したことで、コストダウンやビジネス効果がどの程度効果があったかを調査しています。

クラウドの利用効果はコスト削減だけではなく、他にもメリットがあります。これを4種類に分類して効果測定しています。


① インフラコストの削減(TCO)
② ITスタッフの生産性向上
③ リスクの軽減
④ ビジネス効果


①インフラコストの削減

AWS(Japan)が120社以上の企業に効果測定した結果、30%〜60%の削減効果があったと報告しています。そして、一番多かったのが40%程度の削減効果になります。

②ITスタッフの生産性向上

AWS(Japan)がIT/クラウド計画作成支援した60社以上の企業を効果測定した結果、15%〜40%の生産性向上効果があったと報告しています。試算の考え方は図表1のようになります。

③リスクの軽減

システムが停止してしまうことによってビジネスにどんな悪影響があるかを測定し、AWS利用によってどのように改善できたかによって評価しています。ダウンタイム中の売上損失、評判が下がることによるリスク、ITスタッフの生産性などで評価を行っています。

④ビジネス効果

1億円のビジネスを1年間で達成しようとしている場合、AWSの利用によってビジネスの開始が1ヵ月早まったとします。この場合1億円の12分の1の833万円の効果があった、というように測定をしています。

調査会社のIDCによると、3年間継続してAWSを利用している企業において、ビジネス効果が一番大きなメリットになるという結果が出ています(図表2)。

今回の参考情報のAWS発表資料(*1)では、ドコモ・ヘルスケア株式会社様での具体的なコスト削減事例が掲載されています。ご興味のある方はこちらもご確認いただくとよいかと思います。

タイではクラウドの利用企業がまだ多くない状況ですが、コスト削減やビジネス効果のあるクラウドが今後タイでも流行していくものといわれています。次回は、クラウド(IaaS)の機能について書かせていただきます。

*1 https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-BV%20IDC%202018.pdf
寄稿者プロフィール
  • MD 三並慶佐
  • classmethod(Thailand)Co., Ltd.MD 三並慶佐

    2000年法政大学工学部電子情報学科卒。日本で15年間以上のWEB、エンタープライズやソーシャルゲームなど多くのシステム開発を行う。16年青年海外協力隊として、タイ国トラン県にコンピュータ教師として赴任。20年クラスメソッドタイランドを立ち上げ、タイでクラウドの導入支援を行う。

Classmethod(Thailand) Col.,Ltd

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