明日を創る人事制度

第8回 人事評価を公平に行うためには?

明日を創る人事制度 Written by みらいコンサルティンググループ

人事評価をする「目」を持つ

 社員を公平に評価することは、想像するより難しいことです。同じ評価項目でも、どのパフォーマンスを見るか、どのような目線で評価すべきか、迷う方は多いのではないでしょうか。

 今回は、人事評価をする際に留意すべき点について説明します。

記憶・感覚に頼らない

 評価者が陥りがちなミスとして、「ある一つの出来事の印象に捉われ、他の良い・悪い面が見えなくなる」「期初の出来事を忘れ、最近の功績・ミスに基づいた評価をしてしまう」などが挙げられます。いずれも、客観的な評価ができず、従業員が不満を抱く原因となり得ます。

 記憶の曖昧さだけではなく、評価者個人の「癖」、すなわち個人的な感情のブレも評価結果に影響を与えます。

 評価者も人間である以上、100%客観的な評価を行うのは不可能です。なるべく公正な評価に近付けるためには、自身の思考の癖を認識し、図のような評価エラーに陥らないように意識することが重要です。

評価エラー

マネージャー間で意識統一

 評価者となるマネージャーが複数いる場合、評価の基準を揃えることが大切です。マネージャーごとに基準が異なると、処遇のバランスが取れなくなって社員の不満に繋がりかねないからです。

 評価前に、各評価項目についてマネージャー間で見解を統一することがとても重要です。

評価者研修の実施

 評価の精度は、一朝一夕には高まりません。

 良い評価をするには、公平な目を持つことを日々意識し、評価者研修を行いスキルアップに努めることが重要です。

 評価者研修では、同一のモデル社員について複数人で評価を行い、各々の評価結果やその理由をディスカッションします。そのことにより、お互いの考え方の違いに気付き、評価者としてあるべき姿の共有を目指します。

 評価者研修は定期的に行い、そこでの気付きを日々の意識付けに反映させることが重要です。


 みらいコンサルティングでは、会社の風土に合わせた評価者研修の導入・実施、特にタイ人マネージャー向けの研修も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

寄稿者プロフィール
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  • みらいコンサルティンググループ
    ASEAN統括部長
    金井 健一(Kenichi Kanai)

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    代表取締役
    岡田 烈司(Atsushi Okada)

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