明日を創る人事制度

第11回 生産性と心理的安全性

明日を創る人事制度 Written by みらいコンサルティンググループ

アフター/ウィズコロナの時代で労働環境も大きく変化している中、今後は一層生産性の向上が重要な経営課題となってきます。

では、生産性を高めるにはどのようにすればよいのでしょうか?

今回は、人事の分野において今注目される「心理的安全性」についてご紹介します。

生産性を高める心理的安全性とは?

生産性を高めるには2つのポイントがあります。一つは各人がスキルアップする、仕事のやり方を見直す、といった個の生産性を高めること

もう一つは個人が力を発揮しやすい環境を作ることでチームの生産性を高めることです。ここでは、チームの生産性に着目してみましょう。

チームの生産性の高め方についてはこれまでも多くの研究がなされてきました。最近特に注目されているのが心理的安全性です。米Google社での研究によると、生産性の高いチームは、心理的安全性が高いという共通点を持っています。

心理的安全性とは、不安や恥ずかしさを感じることなく、自分の意見を率直に伝えられる状態のことです。

心理的安全性が高い職場では、社員が積極的に新しいことにチャレンジしたり、メンバー同士のコミュニケーションが良くなることが分かっており、その結果、チームの生産性も高くなっているのです。

心理的安全性を高める5つの具体的な方法とは?

では、心理的安全性を高めるためには具体的に何をすればよいのでしょうか?

主に5つの観点がありますが、共通するのは「他者を尊重すること」です。


① 積極的な参加姿勢を示す

チームメンバーに対して積極的に質問をしたり、傾聴の姿勢を示すことが挙げられます。特に、表情や態度、発言によって、チームへの参加姿勢を示すことが大切です。

② 理解していることを示す

チームメンバーの発言について、ポイントを確認したり、要約したりすることで、自分の理解を表現しましょう。否定的ではなく、前向きな良い点に焦点を当てることで、より安心感を促進します。

③ 相手を受け入れる姿勢を示す

チームメンバーと個別面談をしたり、各人の貢献に対して感謝の意を表すことなどが挙げられます。メンバーとして「受け入れられている」と感じてもらえるよう伝えることが大切です。

④ 意思決定において相手を受け入れる姿勢を示す

チームメンバーに意見やフィードバックを求めることなどが主な例としてあります。「自分の意見が反映される」と感じてもらい、積極的にアイデアを出してもらうよう促すことが大切です。

⑤ 強情にならない範囲で自信や信念を持たせる

チーム内で意見が割れた時は、自分の意見の主張を促すことも有効です。忖度や遠慮なく主張できることが責任感へと繋がります。


生産性を高めるために、心理的安全性の高い組織作りをする。これはグローバル企業だけなく、中堅中小規模の会社にも共通するのではないでしょうか。

これからの時代の組織作りについて、気になる点がございましたら弊グループまでお問い合わせください。

寄稿者プロフィール
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    金井 健一(Kenichi Kanai)

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