センコー運輸がレムチャバン物流センターで倉庫事業を開始　日本品質の物流サービスをタイでも提供

センコーとしてタイへは2006年に進出しています。日本でお取引のあるお客様がタイで事業展開される際もお手伝いできるよう、バンコクで現地法人を開設、フォワーディング会社をスタートしました。また、３年前に始めた自動車運送事業では、日系自動車メーカー様の工場と部品メーカー様間のミルクラン（調達、配送）を行っています。そして今年４月にレムチャバン物流センターを開設、倉庫事業を開始したことで、日本と同じようにフォワーディング・3PL事業、運送事業、倉庫事業と一貫した物流サービスが提供できるようになりました。
レムチャバン物流センターはピントン工業地帯隣接のピントンランドに位置し、レムチャバン港から東に10km、車で約30分の距離です。周囲50km以内にはレムチャバン工業地帯をはじめ、イースタンシーボード、アマタシティ、サハパット、アマタナコンなど多くの工業地帯があり、北はバンコク市内まで約100km、南はマプタプット工業地帯まで約70kmと、各工業地帯とレムチャバン港を結ぶ物流には最適な立地です。
48,593㎡の敷地内に３棟の倉庫を有し、Ａ棟8,424㎡、Ｂ棟6,048㎡、同じくＣ棟も6,048㎡で、延床面積は合計20,520㎡、事務所棟など483㎡を含めると21,003㎡となります。

安心で快適、無駄のない倉庫設計

Ａ棟は1,620㎡の低床エリアを持ち合わせており、横開きのトラックの入出庫、長尺物の荷捌きなどを容易にしています。また、高積み保管にも有効です。この低床エリア以外は各棟高さ1.4ｍのホームを持つ高床式となっており、接車バースは33ヵ所、ドックレベラーは24基、すべての搬出入口に、これも日本と同様のオーバースライダーを設置（下図参照）することで、海上コンテナによる輸出入貨物の入出庫に対してもストレスの無いスムーズな作業を可能にしました。入出庫時以外はオーバースライダーを閉めることで十分な防塵、防虫対策を施しており、倉庫内を清潔に保っています。

各棟の前面には奥行15ｍの下屋がありますので、タイ特有の急なスコールでお客様の商品を濡らすこともありません。梁下高はＡ棟、Ｂ棟が12ｍ、Ｃ棟が８ｍ、床の耐荷重はそれぞれ1.8ｔ／㎡です。各棟の出入口には指紋認証の電子錠、監視カメラを設置、機械警備に加え、24時間体制の有人
警備配備でセキュリティには万全を期しています。もちろんタイでの営業倉庫認可も取得しています。

技術品質、データ管理も万全　直営車輌でコスト面でも有意義な提案を

ソフト面においてもセンコーが日本で培ってきたノウハウを生かし、日本で多くのお客様に評価いただいている“センコー流の品質”をそのままタイで展開していきます。
なかでも重要な情報システムの管理については、バーコードによる在庫管理システム、作業者の動態を管理する業態管理システム、配車管理システムを順次導入していく予定です。品質や生産性向上活動をより活発化させ、より高いサービス提供の実現を可能にしていくと共に、そのベースとなる従業員教育についても注力しています。
安全、品質、CS、５Ｓに関する日本のセンコー流マニュアルをタイ語に翻訳、入社時やOJTで教育しており、今後は外部の教育機関での研修参加や安全、品質、生産性を客観的に評価し、処遇に反映させる制度導入も計画していきます。
毎年日本で開催されているセンコーグループ全社の技能コンテストがあるのですが、来年度はリフトオペレーター部門でこのセンターからも従業員を本大会へ参加させるべく、日々業務の空き時間を使って練習しています。これは彼らローカル社員にとっても、会社で選出されて日本に行ける名誉な機会ということで、仕事に対するモチベーションアップにも繋がっています。私自身も、もっと直接的に指示、指導ができるよう、コミュニケーションが容易になるようタイ語の勉強中です。

レムチャバン倉庫センターB棟の後方にも同面積のC棟が建つ

管理体制についてもう少し触れると、この下期にはセンコーグループの直営車輌をセンターに配備します。倉庫だけでなくセンターの発着貨物の配送もセンコー流でサービスが提供できるようになり、コスト低減はもちろんのこと、さまざまな提案ができるようになりますので、ぜひご期待ください。
オープンから今までご案内したお客様からは、「充分に満足できるセンター」とのお言葉をいただいています。必ず安心して大切な商品を預けていただけると思います。ぜひとも実際に、センターを見にお越しください。

Senko Global Logistics (Thailand) Co., Ltd.
渡部正樹