ArayZオリジナル特集

現場力を向上させる グローバル競争を勝ち抜くITソリューション

その多機能性に世界が惚れた 屈強な産業用ITデバイスの導入で、業務効率はまだまだ上がる!

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生産・販売現場の業務効率と精査の向上は、企業の利益に直接関わるだけでなく、社会的責任や企業イメージにも影響を与える。産業用ITデバイスのなかでも、堅牢PCの生産と販売で各国の専門機関から高い評価を得続けているのがパナソニックだ。同社はこれまで欧米を中心に展開を続けてきたが、タイでも昨年の4月からサポートサービスを開始している。
高機能なITデバイスの活用がもたらすソリューションについて、タイで堅牢PC『TOUGHBOOK』と頑丈タブレット『TOUGHPAD』を販売するPanasonic Siew Sales (Thailand) Co., Ltd.の永原 明氏に伺った。

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Panasonic Siew Sales (Thailand) Co., Ltd.
永原 明氏

『TOUGHBOOK』を含むパナソニックのITプロダクツの営業・本社機能は大阪に、マザー工場は神戸と台湾に事業拠点を持つ。本体を完成させるコンフィグレーションセンターはアメリカ・UK・オーストラリア・カナダにあり、将来的にはアジアにも拠点を構える予定だ(コンフィグレーションセンターは、法人向けにセキュリティ機能やバーコードリーダーを組み込むなど、顧客の要望に合わせたオプションを追加する作業を行う場でもある)。
永原氏は同社のビジネスモデルについて、「私たちが造っているのはオフィスで使うPCではなく、持ち運び使用することを想定したフィールドモバイルPCです。外で使用する=軽量・ロングバッテリーが求められます。この条件を満たしたのが、当社の堅牢PC『TOUGHBOOK』です。コンシューマー向けノートPC(日本では『Let’s note』のブランド名で販売)は電車移動などが多い日本人ビジネスパーソンに適した造りで、軽量・ロングバッテリーに加え満員電車内のプレッシャーなどにも負けない耐久性を持たせていますが、海外では車通勤が主なこともあり、出張の多い方など一部のユーザーにとってのメリットに限られる特性と言えます。一方で、法人向けに展開する『TOUGHBOOK』は使用環境を世界共通の基準に合わせているため、モバイルPC市場で69%のシェアを得ています」と話す。

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電波試験場も併設している神戸の自社工場

作業ツールを組み合わせることで手間と時間を削減

特に先行する欧米と日本における『TOUGHBOOK』の市場占有率は高く、警察やユーティリティ(石油やガス、電気などの天然資源・電話)、自動車関連企業、さらには政府(国土交通省や国税調査)にも主要顧客を持つ。東南アジアではシンガポールの医療機関、マレーシアの警察で導入されている。ある意味、特殊とも言えるこれらの業界から絶対的な支持を得る理由が、その高い機能性だ。堅牢性、軽量、ロングバッテリー、高視認性、セキュリティ、温度管理、ワイヤレス、以上の7項目で優れた耐久力と機能を発揮することで、いかなる使用環境でも故障の心配を少なくPCが駆使できるようになった。
『TOUGHBOOK』は防滴・防塵テストをはじめ、高低温度・湿度帯での検査、衝撃、振動、さまざまな高さとアングルからの落下、圧力+振動などのテストを行っている。
「油や水を使う場所、暗い場所、熱い場所でも耐えられますし、衝撃にも強いため、消防や救急の現場でも多用されています。例えば救急現場では人命が優先ですから、いつPCが投げ飛ばされてもおかしくありません。また、単独でパトロールを行うアメリカやマレーシアのパトカーには、直ちに本部と連携が取れる〝相棒〞代わりとして、1 車に1 台『TOUGHBOOK』が搭載されています」。
このタフなベースに、用途に合わせたソフトウェアを内蔵、バーコードリーダーなどのオプションを組み合わせるなどカスタマイズしていくことで、各々の現場に適した産業用PCが出来上がる。生産現場で活用すれば、それまで別々の機械で収集していた情報をPCに入力する、照らし合わせるなどの作業が短縮されることで時間効率は上がり、数値のミスも減少。生産・出荷数の管理本部とのシェアも容易になる。販売現場でも在庫確認、発送手配などが客前で可能となり、サービスレベルの向上へ繋がる。
タイ企業も続々と『TOUGHBOOK』の採用をはじめている。8月からは、タイ国際航空が航空機のメンテナンスに導入。『TOUGHBOOK』は航空機大手のボーイング社とエアバス社から推奨PCの認定を受けていることに加え、ハンガーと呼ばれる整備場は屋根こそあるものの、基本は屋外にあり、埃っぽい環境だ。
生命を預かる航空機のメンテナンスを行うため、環境を問わず使える同製品が採用された。
タイ国内で多店舗展開するホームセンターのホームプロも、店頭での在庫管理に7インチのタブレットを導入した。
バーコードと連携させることで、顧客の目前で迅速かつ確実な対応が可能になるとして、現時点(2014年9月)で7店舗に100台が。将来的には全店舗900台が導入される予定だという。

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