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新型コロナウイルス東南アジア状況まとめ

新型コロナウイルス 東南アジア状況まとめ

今年1月以降各地に広まっていった新型コロナウイルスだが、現在に至っても東南アジア各国は抑え込みに苦労している。各地の状況をまとめた。(感染者数はいずれもWHO参照)。

感染拡大続くインドネシア、フィリピンなど

インドネシアは12月に入って1日の新規感染者が8,000人を超えた日もあり、連日6,000人前後の感染者が出るなど、まだ感染拡大の真っただ中にある。ジャカルタ首都特別州では年末年始に向けて、必要不可欠かつ緊急の用事を除き自宅外での活動を控えるよう行政が呼びかけている。

フィリピンは8月には1日の感染者が6,000人を超えるなど深刻な状態だったが、その後漸減傾向にあり12月は1日当たりの感染者が1,000人弱で推移している。引き続き一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)がマニラ首都圏全域などに導入されており、住居外では常にマスクとフェイス・シールドの着用を義務付けるとも発表されている。

ミャンマーは8月にラカイン州から感染が広がると、その後最大都市ヤンゴンでも感染が拡大。12月に入っても連日1,000人前後の新規感染者が報告されている。国際線旅客機の着陸禁止措置は12月31日まで延長されており、ヤンゴン地域においては深夜0時から午前4時までの夜間外出禁止令も出されている。

マレーシアではクアラルンプール市などで主に単純労働に従事する外国人労働者に対する抗原検査を義務付けており、連日1,000人超の新規感染者が報告されている。工場などで集団感染も発生し、クアラルンプール市などでは条件付き移動制限令が12月31日まで発令されている。

タイに第2波襲来か、シンガポールはほぼ収束

タイは12月に入ってミャンマーへ不正に出国して帰国後も隔離を経なかったタイ人から感染者が出ると、同月後半には海産物で有名なバンコク近郊サムットサコーン県で外国人労働者を中心とした集団感染が発覚。21日には主に外国人労働者ながら1日に576人という従来の記録を更新する新規感染者が確認された。

その後、集団感染の発端とされる海鮮市場を訪れた各地の人々から感染者が確認されているほか、一部には同地を訪問していない人でも新規感染者が出ている。これらを受けて、政府は感染度合いに応じて各県の色分けを発表するなど警戒を強めている。既に非常事態宣言は1月15日まで延長されている。

ベトナムでも11月末に約3ヵ月ぶりとなる市中感染者が確認されたが、その後は収束して帰国者のみから感染者が見つかっている。カンボジアで新規感染者はほとんど報告されていないが、全ての外国人に対して観光ビザ、e-visa、アライバルビザ(到着時に空港で入手できるビザ)の発行を停止するなど水際対策は維持している。

ラオスでも帰国者を除いて新規感染者は見つかっていないが、1月31日まで市中感染国・地域からのチャーター便の運航停止継続を発表、国際国境も閉鎖して一般人の出入国を禁止している。シンガポールでは外国人労働者を中心とした集団感染も落ち着き、直近では新規感染者はほとんど確認されておらず、リー・シェンロン首相は12月28日から経済活動再開の最終段階である第3段階に移行すると発表している。


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