2021.10月号

帝人がタイでポリエステルリサイクルチップを生産　タイ国内のペットボトル粉砕原料を使用

帝人フロンティアはタイでタイ産リサイクル原料（ボトルフレークス）を使用し、高品質なポリエステル長繊維の生産に用いるマテリアルリサイクルチップの生産を2022年1月より開始する。ポリエステル繊維の製造・販売を展開するグループ会社、テイジン・ポリエステル（タイランド）に設備を新設する。

近年、リサイクル素材を使用した製品へのニーズは飛躍的に増加しており、これに伴い、ポリエステル短繊維に加え、ポリエステル長繊維についてもリサイクル素材の需要が大きく伸長。しかし、同社のポリエステル繊維の主力工場があるタイ近辺ではこれまで、高品質のボトルフレークスを安定的に確保することが困難だったという。

今回、テイジン・ポリエステル（タイランド）に洗浄設備や最新型のリペレット機を導入。さらに独自の品質管理技術やリサイクル繊維の生産技術を駆使することで、タイ国産のボトルフレークスから高品質な長繊維用マテリアルリサイクルチップの生産を可能になった。

生産量は年間7,000トン（2025年度）。帝人フロンティアグループ向けを含め、差別化ポリエスエステル長繊維に使用し、このリサイクルチップにより生産したポリエステル原糸は、帝人フロンティアグループを通じてリサイクル繊維「エコペット」ブランドとして展開する見通し。