情報通信技術の見本市CEBIT、日本のスタートアップも積極商談

今年で2回目を迎える情報、通信技術の産業見本市「CEBIT ASEAN Thailand 2019」がバンコク近郊の展示会場「インパクト・チャレンジャー」で11月27日~29日まで行われた。

日立は会場内で、人工知能(AI)やIoTなどのデジタル技術を活用して、物流の配送計画を立案する配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics(HDSL)」などをアピールした。これまで物流業界では、ディスパッチャーと呼ばれる配送管理者が長年の経験をもとに車両ごとの配送先、ルート、日時など配送計画を策定していた。同サービスでは、それらをAIを活用した日立独自のアルゴリズムで分析、高速で立案する。今年4月から日本、中国、タイで提供を開始した。

ジェトロが進める中小、スタートアップ企業の海外展開支援「ジェトロ・イノベーション・プログラム(JIP)」のもと、ITや医療分野から日本企業7社も同展示会に出展。ジェトロのアレンジのもと、開催期間中に延べ110件近いタイ企業との商談も行い、現地でのビジネスチャンスを探った。

参加企業の一つ、スタディストはテーブルを2つ設け、精力的に商談を行った。同社は、画像、動画を主とした業務手順書を簡単に作成、クラウド上で共有できるアプリケーション「Teachme Biz」を提供している。既に日本国内で大手外食チェーンや金融機関、航空会社など3,000社近い導入実績を持ち、2018年にはタイ法人を設立。日系企業には導入事例が出てきた中、タイ企業への浸透が課題だった。

スタディストの南達也社長室長は「名だたる企業と素晴らしいアレンジをしていただいた。ジェトロのアレンジだと、しっかりした地位の方に来ていただける」と手応えを感じた様子。現在はマレーシア拠点の開設も準備中で、「次の国でもぜひお願いしたい」と話す。

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