mirai campus、『新型コロナウイルスによる日タイ経済への影響と今後』について ウェビナー開催

2020年4月14日(火)、在タイ日系企業の従業員、日本本社の海外事業担当者向けの研修・セミナー提供サービスを行うmirai campusがオンラインWeb会議シスム“ZOOM”によるオンラインセミナー(以下、ウェビナー)を開催。

新型コロナウイルスによる日タイ経済への影響と現状と今後の見通しについて、日本貿易振興機構(JETRO)に20年務め、現在はSBCS., Ltd. でマネージャーの長谷場 純一郎 氏と、タイで日系企業向けにビジネスコーディネート/販路開拓支援などを行うMEDIATOR CO., LTD.のCEOガンタトーン・ワンナワス 氏による対談が行われた。

始めに、タイ経済の牽引役となってきた貿易とサービス(観光)の現状について、統計データと併せて解説された。
タイの輸出先として大きい割合を占めるのは米国・中国・日本であるが、昨年から落ち込みが顕著であった。2月時点でコロナウイルスによる大きな影響は見られないが、今後その影響は顕在化すると見込まれる。
タイのサービス収支のほとんどは観光業と言えるが、コロナウイルスの影響によりスワンナプーム空港の国際線到着者数は3月時点で約80%マイナスとなった。4月に入ってからは、タイへの旅客機の飛行を禁止している影響もあり訪タイ者数は実質0である。この状況がいつまで続くかにより、タイ経済の稼ぎ頭の一つであるサービス収支に影響が表れると述べた。

次に、タイでは経済危機の際、タイ政府は過去と同対応をしていることが多いとし、過去の出来事を元に今後なされる予想する措置や、今回のみに見られる特徴的な政策について詳しく解説された。

今後のタイ経済への影響として、他国で感染が続いている限り相手が必要な貿易や観光については、経済の完全な回復時期が読めない状況である一方、感染を抑え込んだ後、内需の盛り上がり、リスク分散の投資誘致による経済の復帰を期待できるとした。

新型コロナウイルスにより、多くの企業が在宅勤務への切り替えを進めている。今回のウェビナーのような場所を制限しないツールが一般化することで、経済的に様々な変化が今後生じるであろう。その後の世界を予想し、今から準備することが大事だと長谷場 氏はまとめた。

セミナー参加者とのQ&Aも行うなど、在タイ日本人だけでなく日本在住者も多く参加する満足度の高いウェビナーとなった。

 

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