味の素、ミャンマーで「味の素」の生産(包装)・販売新会社を設立

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ミャンマーの市場の様子【同社提供画像】

 

味の素株式会社は10日、ミャンマーでうま味調味料「味の素」の生産(包装)・販売を再開すると発表した。同社は今年2月にヤンゴン管区のティラワ経済特区内に新会社「ミャンマー味の素食品社」を設立している。

新会社では、2016年10月に包装工場の建設開始、17年9月の完工と同時にヤンゴンおよびマンダレーの2都市から販売を始める。今後、販売エリアの拡大を進め、将来的にはミャンマー全土での展開を図っていくという。アセアンで確立した現金直売ノウハウを活用するとともに、マーケティング活動の強化を図ることで、新会社では20年度に売上高約30億円を目指している。

同社は、1996年にヤンゴン市にミャンマー味の素工業社を設立し、同調味料の生産(包装)・販売を行っていたが、事業を取り巻く環境の変化により、2000年4月に事業活動を停止。11年以降ミャンマーでの経済開放政策が進んだことを受け、12年よりタイ味の素社から同調味料を輸出しミャンマー国内で販売を行ってきた。

14年2月に施行された経済特区法および15年5月に施行されたヤンゴン管区のティラワ経済特区指針により、ミャンマーにおける事業再開の目途が立ち、準備を進めていた。

ミャンマーの人口は約5,100万人、GDP成長率は約7.7%(14年、日本貿易振興機構推定)でり、今後も高い経済成長が見込まれている。ミャンマーにおけるうま味調味料の年間消費量は約5万2,000トン(前年度比102%、14年度同社推定)で、アセアン地域ではインドネシア、ベトナム、タイに次ぐ市場規模を有する非常に有望な市場。ミャンマーでは煮込み料理を中心に家庭で幅広くうま味調味料が使用されている。

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ミャンマーのカレー料理【同社提供画像】

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