ANA、LCC・Peachの株式を追加取得、保有比率67%に

Peach Aviation(以下、Peach)の株主でるANAホールディングス(以下、ANA HD)と香港のファーストイースタンアビエーションホールディングス(FE)と産業革新機構(INCJ)の3社は、Peach株式の資本構成を変更することに合意し2月24日、株式譲渡契約を締結したと発表。4月10日にANA HDは304億円で新たに株式を取得する予定で、取得後はANA HDが67%を占めることになる。

株主3社は、17~20年度をPeachのさらなる飛躍へのステージと捉え、Peachの成長をより一層加速するためにはANAグループへの連結化が最適との判断に至ったという。Peachの企業文化、ブランドを生かし、その上でANAグループのエアライン事業領域の拡大と連動させ、Peachの成長を後押ししていく方針だ。

ANA HDの片野坂真哉社長は、「Peach の企業文化・ブランドを生かし、独自性を尊重しながら、第二の創業期として成長を加速させるべくANAグループとしてサポートしていく。Peachが、国内・海外拠点の拡大をさらに推進し、 日本を代表するLCCとして市場を牽引することで、航空需要の創出や地方創生などを通じて、観光産業ひいては日本経済の発展に貢献していきたい」と話した。

Peach の井上慎一CEOは、「当社が掲げている2020年に向けたチャレンジングな計画を着実に実現し、インバウンド4,000万人ならびに地方創生に貢献いきたい。安定株主となるANA HDとのシナジーにより、Peachは事業の拡大と発展を一層加速できると確信している。これにより、PeachはリーディングLCCとして、 アジアのかけ橋となることを目指し、日本のみならずアジアにおいて笑顔をお届けする空飛ぶ電車でりたい」と期待を込めた。

日本初のLCCでるPeachは2011年の創業以来に事業を拡大させ、13年度には初の単年度黒字化を達成、15年度には売上479億円、営業利益61億円を計上し、累積損失を解消した。現在はエアバスA320型機を18機運用している。

資本構成変更の概要【同社提供資料】

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