旭化成、シンガポールで低燃費タイヤ向けS-SBRの生産能力を増強

旭化成は7月24日、シンガポールの現地法人Asahi Kasei Synthetic Rubber Singapore Pte. Ltd.において、低燃費タイヤ向け溶液重合法スチレンブタジエンゴム（以下、S-SBR）の生産能力増強を決定した。

シンガポールでは2013年から生産を開始しており、さらなる需要拡大と顧客ニーズに応えた供給体制の拡充を図るため、19年１月から生産能力を約３万トン／年増強し、２系列で合計13万トン／年にする予定だ。

低燃費タイヤは、新興国でのモータリゼーションの進展によるタイヤ生産の拡大や、世界的なタイヤに対する環境規制の強化などを背景に市場が急速に拡大しており、今後も高い成長が見込まれているという。

同社グループは、マテリアル領域におけるS-SBR事業を重点戦略事業と位置づけ、グローバルに展開するとともに自動車用途向けなどでの拡大を目指している。同社S-SBRは、連続重合プロセスを主力とし、独自の技術開発によりタイヤの低燃費性とブレーキ性能を高次元でバランスさせながら、耐摩耗性や操縦安定性の改良も実現した。

現在、同社グループは神奈川県と大分県、シンガポールに製造拠点を有している。

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