タイ政府、経済成長エンジンとして次世代自動車、医療ハブなど10業種を指定

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タイ投資委員会(BOI)は23日、「 Thailand Moving Ahead with Cluster Development」をテーマにセミナーを開催。

「クラスター開発インセンティブパッケージ」と題したパネルディスカッションでは、アチャカ・シーブンルアン工業省大臣が、経済成長の牽引していく新成長エンジンとして指定した10業種について説明した。

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アチャカ・シーブンルアン工業省大臣(写真中央)

 

短中期では次世代自動車、スマートエレクトロニクス、医療・メディカルツーリズム、農業・バイオテクノロジー、食品―の5業種。長期ではロボット工学、航空・物流、バイオ燃料・バイオケミカル、デジタル、医療ハブ―の5業種を位置付けし、手厚い税制優遇を付与するなど恩典制度を拡充するという。

BOIは、2015年9月に内閣ならびにBOI承認を経て、発効されたクラスター型特別経済開発区政策、通称“クラスター政策”を推進していくことを発表。初期対象クラスターを“スーパークラスター”と“その他対象クラスター”の2つの形式に分けて、スーパークラスターは、高度技術を使用する産業や次世代産業のためのクラスター。その他対象クラスターは農産品加工クラスター、繊維・アパレルクラスターなどと定めた。

スーパークラスターでは、自動車・自動車部品クラスター、電気・電子機器および電気通信機器クラスター、環境に配慮した石油化学および化学品クラスター、デジタルクラスター、フードイノポリスおよびメディカルハブなどがる。

また、基調講演を行ったプラユット・チャンオチャ首相はタイは産業の高度化を目指していくことを改めてアピール。タイ+1という動きの中、外国企業に対して「タイを中心とした事業展開を検討してほしい」と述べた。

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プラユット・チャンオチャ首相

 

さらに、プラユット首相は「地方での住宅開発など、都市化計画を推進していく」と話し、タイが得意とする農産物について、経済と結びつけることが重要でると強調。農業と工業を結びつけることで投資誘致の材料にしたい考えだ。

そのほか、タイ政府は国境地域に年内6ヵ所、2016年に4ヵ所の経済特区政策を進めているが、周辺国の労働者に頼らざるえない労働力不足の問題に対し、周辺国に配慮しながら早期に問題解決を行っていくことを明らかにした。

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