BOI、IHQとITC制度改正で新たな外資誘致の起爆剤に

タイ投資委員会(BOI)は6月30日、新投資奨励政策の恩典付与対象となっている、国際地域統括本部(IHQ)と国際貿易センター(ITC)の業態など、詳しい条件を解説するセミナー「Thailand: A Regional Trading and Modern Industry Hub」を開催した。

基調講演を行ったプリーディヤートーン・テーワクン副首相は「タイの経済成長が伸び悩んでいる。状況を打破するには付加価値の高い、高度な経済構造に変化 させる必要がる」と強調したうえで、「国内外の関連会社を統括するIHQや国際貿易に関連するITCを対象に、法人税減免といった税制面と、外国人によ る過半数または全株式の保有を認めるなどの非税制面と両方のBOI恩典内容を拡充したほか、優遇制度を受けられる企業の範囲も大幅に改正した。この新たな制度を、更なる外資誘致に繋げていきたい」と述べた。

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基調講演を行ったプリーディヤートーン・テーワクン副首相

 

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IHQとは「タイ法律の下で設立された企業で、関連企業(国内/海外)にマネージメント、技術、支援サービスを提供し、関連会社に財務管理サービスを提供し、オフショア貿易活動をする会社」を指し、事業範囲は次のように定義している。

①アウト―アウト、アウト―イン、イン―イン、イン―アウトの4つの貿易において商品・サービスの料金支払や商品の注文、サービスなどがる。

支援サービスの対象としては、①一般管理、事業計画立案、ビジネスコーディネーション②製品の研究開発③技術支援④マーケティングおよび販売促進⑤人事管理、トレーニング⑥事業活動の各方面に関するアドバイス・助言⑦経済と投資の分析および研究⑧ローン管理およびコントロール⑨定めた他の支援サービス―に加え、為替管理法に基づき財務管理を行う財務センター(TC)がる。原材料および部品の調達においては、貿易に関連するサービス提供も含むとしている。

 

IHQ

【出典:Thailand: A Regional Trading and Modern Industry Hubセミナー資料】

 

IHQが得られるBOI恩典は、税的恩典では研究開発およびトレーニング用の機械の輸入関税免除と輸出向け製品用の原材料・部品の輸入税免除などが。非税的恩典では外国人が過半数または全数の株式の保有許可と外国人の土地所有許可、外国人技術者・専門家の導入許可がる。

また、申請条件は払込資本金が1,000 万バーツ以上でることと最低1ヵ国、海外にる支店または関連会社を統括していることとしている。

ITCとは「海外の法律で設立された法人に対し、商品、原材料、部品を購入・販売、ならびに貿易に関連するサービスの提供を目的とするタイの法律で設立された会社」を指す。

ITCの行う事業はIHQ同様①アウト―アウト、アウト―イン、イン―イン、イン―アウトの4つの貿易において、原材料、部品の調達・購入、そして貿易に関連するサービスの提供をすることができる。

 

ITC

【出典:Thailand: A Regional Trading and Modern Industry Hubセミナー資料】

 

BOIの恩典としては、機械の輸入関税免除と輸出向け製品用の原材料・部品の輸入税免除の税的恩典のほか、外国人が過半数または全数の株式の保有許可と外国人の土地所有許可、外国人技術者・専門家の導入許可の非税的恩典がる。申請条件は払込資本金が1,000 万バーツ以上でることとしている。

ITC事業は、旧制度の「部品および半製品の国際調達事務所(IPO)」の事業範囲を含むが、(国内/海外による)商品の購入・調達において、IPOでは半製品まででったが、完成品までに緩和されたこと、海外への商品販売においては、タイに入国せず、海外商品を購入・販売(アウト―アウト貿易)も対象となった。

 

ITC IPO

【出典:Thailand: A Regional Trading and Modern Industry Hubセミナー資料】

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