日本政府、ノンカイ県における「HIV感染者及びAIDS患者のための入居型施設拡張計画」への支援決定

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日本政府は10月30日、草の根・人間の安全保障無償資金協力により、グッド・シェパード・シスターズ財団による「HIV感染者及びAIDS患者のための入居型施設拡張計画」にかかる総額3,653,400 バーツの支援を決定したと発表。前日29 日、在タイ日本国大使館において、佐渡島志郎大使と「グッド・シェパード・シスターズ(ノンカイ)」の理事シスター・プラニーが出席し、署名式が実施された。

日本政府は、同計画が「人間の安全保障」の観点から、緊急性や必要性が高いものでることから、草の根・人間の安全保障無償資金協力で支援する意義は大きいと判断し支援を決定。日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していく。

支援対象でる「ガーデン・オブ・フレンドシップ」は、ラオスと国境を接するノンカイ県に位置するHIV感染者およびAIDS患者(PLWHA)のためのケア施設。ここでは、急性期/抗レトロウィルス薬(ARV)調整期の患者の入居型ケア、および一定の回復後に自立生活を送る者を対象としたアウトリーチ(訪問)型ケアを提供しいる。

昨今、ARV療法によりPLWHAの寿命が延びており、入院・入居によるケアを必要とするPLWHAの数も増加傾向にり、居室不足の状態が続いている。しかし、タイの社会保障制度上、公的機関・公立病院のみですべてのケースに対応することは困難で、民間組織との連携が不可欠だ。同施設においては、専門職看護師やソーシャルワーカーを配置し、近隣の公立病院および公的機関と連携し、主に特別なケアを必要とするPLWHAを受け入れている。

同計画を通じて、より多くのPLWHAを受け入れることが可能となり、一定のケアを提供後に自立生活を促進することによって、PLWHAに対する人間の基本的ニーズ(BHN)の確立と、生活の質(QOL)の向上の実現につながるものと期待される。

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