Honda、ボストン大と人工知能の情報セキュリティー領域で共同研究開始

Hondaの連結子会社でるホンダ・リサーチ・インスティチュート(以下、HRI)は16日、人工知能(AI)の情報セキュリティー領域において、アメリカのボストン大学と共同研究を開始することに合意した。

AIが人と協調するためには、利用者の個人情報を収集、分析することが必要でり、それらの情報を守るためには、信頼性の高い強固なセキュリティー技術が必須となる。Hondaはセキュリティー領域の研究を加速させるため、ボストン大学のコンピューティング&計算科学・工学ラフィク・ハリリ研究所を共同研究の戦略的パートナーのひとつに選出。ボストン大学コンピューターサイエンス学科のエイザー・ベスタブロス特別教授やHRIグローバル統括のバーンハード・センドホフ博士が中心となり、共同研究におけるプロジェクトの監督推進を行っていくという。

現在、利用者の個人情報をもとにしたレコメンデーション(推奨)機能などの個人向けサービスが一般の生活の中で活用されているが、これらのサービスは利用者の知らないところで個人情報が利用されていることがる。そこで、5月から開始する最初のプロジェクトとして、データを秘匿したまま計算処理を行うための手法、暗号化技術のひとつでる「セキュア・マルチパーティ―・コンピューテイション」を用いたデータプライバシーコントロール技術の研究を行うという。このプロジェクトでは、利用者がどの個人情報を共有し、どの情報を共有しないかをコントロールできるデータセキュリティー技術の実現を目指している。

ボストン大学総長・最高教務責任者でるジーン・モリソン博士は「プライバシー領域の研究は、コンピューターおよびデータサイエンスや、社会科学、人文学、医療分野などの多岐にわたる領域を結び付けるものでり、共同研究の大変良い例になるだろう。また、この共同研究は、将来の産学連携のモデルとなり、社会貢献にもつながる新たな機会を切り開くと考えている」とコメントしている。

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