IIJ、タイ大手財閥グループTCCTとクラウドサービスの合弁会社設立

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TCCT Chairman of Executive Board, Mr. Panot Sirivadhanabhakdi(左)、IIJ 丸山孝一執行役員・グローバル事業本部長(右)

 

株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と、タイ大手財閥のTCCグループ(Thai Charoen Corporation Group)傘下で情報通信サービス事業を展開するT.C.C. Technology Co., Ltd.(以下、TCCT)は5日、タイ国内におけるクラウドサービスの提供に向けた合弁会社「Leap Solutions Asia Co., Ltd.」(以下、Leap)を設立した。

Leapは、タイ国内において新たなクラウドサービス基盤を構築し、2016年5月より政府機関、現地および日系の大手・中堅企業向けにIaaS(Infrastructure as a Service)からPaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)までをラインアップしたパブリッククラウド「Leap GIO Public」とプライベートクラウド「Leap GIO Private」サービスの提供を開始する予定だ。

同日行われた記者会見で、IIJの丸山孝一執行役員・グローバル事業本部長は現在、タイにはクラウド基盤はほとんどなく、シンガポールにる基盤(パブリッククラウド)を利用している状況でることを踏まえ、「タイからシンガポールに接続することで、コストや遅延などといった問題が発生している。スマートフォンが浸透し、IT関連分野が発展してきているタイは魅力的な市場でり、クラウドの将来性がる」と期待を述べた。

IIJは、クラウド構築技術の提供および運用支援などを行い、TCCTのタイ国内でのブランド力とネットワークを活用して事業運営や営業展開などを行っていくとともに今後は、ビッグデータ活用、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、IoT(Internet of Things)など、多様な用途でのニーズに応えるサービス開発を推進していく考えだ。また、Leapは市場競争力の高い高機能なサービスを提供することで、3年以内にタイ国内のエンタープライズクラウド市場でのトップシェア獲得を目指している。

タイ政府は、ASEAN地域における成長戦略として、情報通信技術を活用した「デジタルエコノミー」を推進、今後は政府機関や自治体、大手企業を中心にクラウドサービスへの需要拡大が見込まれている。また、タイにはすでに多くの日系企業が進出していることから、日本市場と同じレベルの高品質で安定したプライベートクラウドに対する潜在的なニーズも大きいことが考えられるという。

IIJグループでは、2011年よりクラウド事業の海外展開を強化。今回のタイ進出はアメリカ、中国、イギリス、シンガポール、インドネシアに次いで6ヵ国目となる。また、TCCTは、タイで唯一SAP認定のホスティング/クラウドサービスプロバイダ両方の認定を取得しており、国内最大級のキャリアニュートラルなデータセンターを保有している。

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