日本政府、ソンクラ県ナモン郡における救急車整備計画への支援を決定

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【日本大使館提供画像】

 

日本政府は23日、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「ソンクラ県ナモン郡における救急車整備計画」にかかる総額200万9,000 バーツの支援を決定した。同日、在タイ日本国大使館において署名式が実施され、佐渡島志郎大使とナモン郡病院のパポーン・ディーチャイセット院長および関係者が出席した。

同計画の支援対象となるナモン郡病院はタイ南部ソンクラ県において1995年に設立された公立病院で、対象としているのはナモン郡の4地区29村、人口2万3,577人の地域。現在、同病院では救急車を2台所有しており、救急搬送や公的行事の待機などのために、1日平均5回救急車が出動しているという。

また同地では、手術の受入れ可能な医療機関がナモン郡に隣接する2つの郡の中心地にしかないため、患者の状態によっては、片道約25kmの病院へ搬送しており、広域に渡って救急車を出動させなければならない状況にる。

しかし、同病院の所有する救急車2台のうち、1台は老朽化による故障から修理を繰り返しており、2台同時に出動できない事例が発生し、車輌不足の状態におかれている。また、故障の問題を抱える車輌を出動させる危険性も不安視されており、救急車の整備による救急搬送体制の改善が喫緊の課題となっていた。

このような現状を受けて、日本政府は救急車1台を整備することにより、同地の医療環境が改善され、はじめて住民が安心・安全の生活を送ることができると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を決定したという。

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