日本政府と日野自動車、マハーサラカーム県の給水車整備計画を支援


【在タイ日本国大使館提供画像】

 

日本政府は3月27日、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「マハーサラカーム県ドンヤイ区行政機構給水車整備計画」にかかる総額236万バーツを支援したと発表。同日、マハーサラカーム県ドンヤイ区行政機構内にて同計画の引渡し式が行われ、マハーサラカーム県のプーシット・ソムジット副知事、ドンヤイ区行政機構のウィナイ・ナースーンション次官、Hino Motor Sales (Thailand) Ltd.(以下、タイ日野販売)の中村伸社長、在タイ日本国大使館の佐渡島志郎大使のほか、多くの関係者が出席した。

ドンヤイ区は、農業(稲作)を主産業とするタイ東北部に位置するマハーサラカーム県に位置しており、人口5,047人(16村、1,022世帯)、面積28.3km²の地域。地理的要因による乾燥した天候と水供給不足のために、近年では、甚大な渇水被害を受け、住民の生活も支障をきたしていた。

このような現状を受け、日本政府は、給水車1台を整備することではじめて住民の基本的な生活を守ることができると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を決定。今回の支援で、ドンヤイ区および周辺地域の住民への効率的な飲料水および生活用水の給水、および森林火災時の消防用水として活動できる体制を整えることが可能となる。

なお同計画では、タイ日野販売およびディーラーの日野マハーサラカームより、タイ進出55周年記念のCSR事業として、5年間のフルメンテナンス保証、運転手への省燃費運転教育や日常点検教育を実施する。それにより安全面を含めたさらなる効果が期待される。また、日本政府は同案件を日タイ修好130周年記念事業として位置づけしている。

同区行政機構は、2013年にバンコク都から寄贈を受けた中古のゴミ収集車を改造して整備した給水車を利用し、住民への給水や森林火災の消火活動を行っていた。しかし、同車両は高経年による劣化が激しく、給水可能回数が制限されたり、火災現場に到着が間に合わない事態も発生していたという。そのことから、新たな給水車整備による迅速かつ効果的な給水活動および消火活動の実施が喫緊の課題となっていた。

 


【在タイ日本国大使館提供画像】

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