日本政府、パンガー県公立病院に薬剤保管庫整備支援を実施

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佐渡島志郎大使(左)

 

日本政府は15日、草の根・人間の安全保障無償資金協力における「パンガー県クラブリチャイパット病院における薬剤保管庫整備計画」にかかる総額146万6,200バーツの支援を実施。同病院において引渡し式が行われ、佐渡島志郎大使、パンガー県パッカポン・タウィパット知事、パンガー県保健局タニット・セームケアウ局長、クラブリチャイパット病院パーヌマート・タウィーキット院長らが出席した。

同計画を通じて既存薬剤保管庫の拡張工事と空調設備の新設など、薬剤保管施設を改善することによって、同院患者のみならず、地域全体の医療品質の確保を図る。

パンガー県クラブリ郡は、第一次産業を主産業とする人口約2万7,000人の地域。タイ南部のビーチリゾートや漁業地域へのアクセスも可能なことから、移民労働者などの流入も増加しており、その人数は約1万人以上とも推測される。

同病院は、当該地域にて一次および二次医療を担う公立病院で、年間5万人超の患者を受け入れている。同院は政府による国民皆保険制度に基づき、タイ国民に対して無料、または低額医療サービスを提供するほか、人道的観点から、域内に居住・就労する移民労働者や少数民族、漂着難民など社会保険制度外にる人々に対しても、医療サービスの提供を続けている。

同院は建築後30年以上経過しており、老朽化と損傷が進んでいるほか、受入れ患者数の増加に伴い、受け入れ能力不足が深刻化。特に薬剤保管庫は、ほぼ全ての外来・入院患者が毎日摂取する薬剤を保管しているだけではなく、地域内下位病院に対する配給センターの役割も担っており、現状のままでは地域医療全体の根幹を揺るがしかねない状況となっている。

 

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